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ジャーヘッド
ジャーヘッドは海兵隊員のこと。
ジャーの頭(ヘッド)の様に丸く刈り上げているから。
ジェイク・ギレンホール、ピーター・サースガード、
ジェイミー・フォックス、クリス・クーパー。
* 以下ネタばれあり *
大学へ行くか海兵隊に入るか迷った挙句、
海兵隊を選んだスオフォード(ジェイク・ギレンホール)
新兵訓練ではしごきまくられる。
ペンドルトン基地に配属になり、
サイクス曹長(ジェイミー・フォックス)の指揮の下、
60名の中から狙撃兵8名を選ぶことになり、訓練はますます過酷になる。
訓練中死亡するものも出る。
狙撃役は確認役とのペアのチームを組む。8人とは4チームだ。
スオフォードとトロイ伍長(ピーター・サースガード)もその8人に選ばれる。
スオフォードの射撃の腕前はピカイチ、百発百中だった。
1990年、基地内で「地獄の黙示録」を見ていた兵たちに
突然放送で告げられたのは、イラクのクウェート侵攻に対抗する
アメリカのサウジアラビア派兵だった。
どうせ、1、2週間で片がつくと軽い気持ちで砂漠に乗り込んだ
スオフォードら5000人。
すぐにも戦争が始まりそうだったが、国際交渉のため、
彼らはサウジアラビアで待機させられる。
待ちの間は訓練ばかり、
仮想の標的に手榴弾を投げ、仮想の地雷を除去し、無人の砂漠を偵察する。
時間ばかりが過ぎ、スオフォードたちの苛立ちが増していくとともに
派遣された兵の数も増えていく。
11万、39万、そして57万人。
ついに、オペレーション・デザート・ストーム(砂漠の嵐作戦)が開始される。
イランとの開戦。
砲撃を受ける中、進行が始まった。
味方の誤爆を受けたり、らくだを連れたアラブ人一行と出合ったり、
おびただしい数の焼け焦げた車と死体。
イランの油田への放火の中、黒い油の雨を受けながら進む。
どこまで行っても敵はいない。ただ歩き進むのみ。
そして、4日目についに中佐(クリス・クーパー)からの直接の指令が下る。
空港管制塔にいる敵の将校の狙撃命令だ。
トロイとスオフォードは敵前に接近、そのスコープの中に敵の将校を捕らえるが。
*
訓練で死亡する新兵や、黒焦げの死体は出てくるが、
戦闘で死ぬ場面は出てこない。
訓練され良くも悪くも期待を募らせて戦場に赴いた狙撃兵は
結局一人も殺さないまま帰国する。
しかし、帰国して歓迎されてもなお、孤独感はぬぐえない。
同じ部隊の各人は新しい人生を歩んでいくが、
戦争で受けた傷は戦場だけにあるものではなかった。
***
アンソニー・スオフォード自身の書いた実録小説
「ジャーヘッド-アメリカ海兵隊員の告白」の映画化。
字幕に若干ケチをつけると、
ひとつは部隊名などのアルファベットをフォネティックコードで呼んでいるのに、
字幕は混在していた。
例えば、台詞が"Alhpa-Golf-Echo"のところ、
字幕は「アルファGエコー」のようになっていたが、
「アルファ、ゴルフ、エコー」とするか「AGE」
あるいは「A-G-E」とするのが正しい。
このフォネティック・コード、無線で「A(エー)」と言ったのでは
「エー」なのか、「ケー」なのかの聞き間違いを防ぐため、
Aはアルファ、Kはキロというように言い換え方が決まっている。
この言い換えは日本語にもあるよ、
「アサヒのア」「イロハのイ」「ウエノのウ」などと決まっている。
もうひとつは、階級の呼び名。
これは字幕が正しいのだが、日本には海兵隊がないし、
軍隊の階級になじみが薄いので、
その階級がどの程度の位置にあるのか判りにくい。
例えば、Private(字幕は新兵、これはこれで正しいが)、
新兵では階級らしくない。自衛隊なら三等(陸海空)士になるのかな。
ジェイミー・フォックスは、Staff Sergeant(=三等曹長)
自衛隊で言えば三等(陸海空)曹だろうか。
Sergeant(=軍曹)のひとつ上である。
なお、「プライベート・ライアン」のプライベートも階級のことだが、
こちらは陸軍なので新兵ではなく兵。
下から2つ目、自衛隊ならニ等陸海空士といったところか。
ジャーヘッドは海兵隊員のこと。
ジャーの頭(ヘッド)の様に丸く刈り上げているから。
ジェイク・ギレンホール、ピーター・サースガード、
ジェイミー・フォックス、クリス・クーパー。
* 以下ネタばれあり *
大学へ行くか海兵隊に入るか迷った挙句、
海兵隊を選んだスオフォード(ジェイク・ギレンホール)
新兵訓練ではしごきまくられる。
ペンドルトン基地に配属になり、
サイクス曹長(ジェイミー・フォックス)の指揮の下、
60名の中から狙撃兵8名を選ぶことになり、訓練はますます過酷になる。
訓練中死亡するものも出る。
狙撃役は確認役とのペアのチームを組む。8人とは4チームだ。
スオフォードとトロイ伍長(ピーター・サースガード)もその8人に選ばれる。
スオフォードの射撃の腕前はピカイチ、百発百中だった。
1990年、基地内で「地獄の黙示録」を見ていた兵たちに
突然放送で告げられたのは、イラクのクウェート侵攻に対抗する
アメリカのサウジアラビア派兵だった。
どうせ、1、2週間で片がつくと軽い気持ちで砂漠に乗り込んだ
スオフォードら5000人。
すぐにも戦争が始まりそうだったが、国際交渉のため、
彼らはサウジアラビアで待機させられる。
待ちの間は訓練ばかり、
仮想の標的に手榴弾を投げ、仮想の地雷を除去し、無人の砂漠を偵察する。
時間ばかりが過ぎ、スオフォードたちの苛立ちが増していくとともに
派遣された兵の数も増えていく。
11万、39万、そして57万人。
ついに、オペレーション・デザート・ストーム(砂漠の嵐作戦)が開始される。
イランとの開戦。
砲撃を受ける中、進行が始まった。
味方の誤爆を受けたり、らくだを連れたアラブ人一行と出合ったり、
おびただしい数の焼け焦げた車と死体。
イランの油田への放火の中、黒い油の雨を受けながら進む。
どこまで行っても敵はいない。ただ歩き進むのみ。
そして、4日目についに中佐(クリス・クーパー)からの直接の指令が下る。
空港管制塔にいる敵の将校の狙撃命令だ。
トロイとスオフォードは敵前に接近、そのスコープの中に敵の将校を捕らえるが。
*
訓練で死亡する新兵や、黒焦げの死体は出てくるが、
戦闘で死ぬ場面は出てこない。
訓練され良くも悪くも期待を募らせて戦場に赴いた狙撃兵は
結局一人も殺さないまま帰国する。
しかし、帰国して歓迎されてもなお、孤独感はぬぐえない。
同じ部隊の各人は新しい人生を歩んでいくが、
戦争で受けた傷は戦場だけにあるものではなかった。
***
アンソニー・スオフォード自身の書いた実録小説
「ジャーヘッド-アメリカ海兵隊員の告白」の映画化。
字幕に若干ケチをつけると、
ひとつは部隊名などのアルファベットをフォネティックコードで呼んでいるのに、
字幕は混在していた。
例えば、台詞が"Alhpa-Golf-Echo"のところ、
字幕は「アルファGエコー」のようになっていたが、
「アルファ、ゴルフ、エコー」とするか「AGE」
あるいは「A-G-E」とするのが正しい。
このフォネティック・コード、無線で「A(エー)」と言ったのでは
「エー」なのか、「ケー」なのかの聞き間違いを防ぐため、
Aはアルファ、Kはキロというように言い換え方が決まっている。
この言い換えは日本語にもあるよ、
「アサヒのア」「イロハのイ」「ウエノのウ」などと決まっている。
もうひとつは、階級の呼び名。
これは字幕が正しいのだが、日本には海兵隊がないし、
軍隊の階級になじみが薄いので、
その階級がどの程度の位置にあるのか判りにくい。
例えば、Private(字幕は新兵、これはこれで正しいが)、
新兵では階級らしくない。自衛隊なら三等(陸海空)士になるのかな。
ジェイミー・フォックスは、Staff Sergeant(=三等曹長)
自衛隊で言えば三等(陸海空)曹だろうか。
Sergeant(=軍曹)のひとつ上である。
なお、「プライベート・ライアン」のプライベートも階級のことだが、
こちらは陸軍なので新兵ではなく兵。
下から2つ目、自衛隊ならニ等陸海空士といったところか。
>「アサヒのア」「イロハのイ」「ウエノのウ」・・
確かにそれだとみんなわかりますよね。
関係ないですが、私の名字がちょっと変わってるので
それを説明するときに○○の○です、と どの漢字を
使った言葉を言うのが一番みんなわかるかな・・って
考えるんですよね(^^ゞ
それにしてもKGRさん、軍のこともお詳しいですね~。
興味深く読ませていただきました♪
この映画の彼ら、もう戦争に行く前には
どうやっても戻れないんですよね。
心のどこかにあの戦争のことを抱えながら
生きていくしかないんですよね~・・・。
どんな戦争もやっぱりとても重いですね。
日本語のコードは無線の世界ではまだ使ってます。
漢字を説明するのは難しいですね。
有名な地名を使うと伝わりやすいです。
例えば、「青い赤いの青」とか「色の青」と言うより
「青森の青」と言う方が判りやすいように、、、。
(こんな簡単な例ではないと思いますが)
軍関係は、聞きかじりにすぎす、
フリークの人には笑われてしまうと思います。
階級の呼称は、国や軍(陸海空など)時代によっても違います。
上下関係が厳しいはずなので、気になります。