
2018/3/1、109シネマズ木場。
8番スクリーン。
5番スクリーンと同様、シアターへの出入り口は片側だけだが、5番と違ってスクリーンは
シアターの片側に寄っていないので、列の中央(8番席)が、スクリーンの中央に当たる。
ファーストデイとあって平日にしてはまずまずの入り。
*
染谷翔太、阿部寛、松坂慶子、火野正平、黄軒(ホアン・シュアン)、
張榕容(チャン・ロンロン)張魯一(チャン・ルーイ―)、辛柏青(シン・パイチン)、
秦昊(チン・ハオ)、劉昊然(リウ・ハオラン)、欧豪(オウ・ハオ)、
成泰燊(チエン・タイシエン)。
**
冒頭は絵巻風に時代背景が語られる。(多分日本版のみ)
舞台は9世紀初頭の長安。
皇帝(おそらく徳宗)の病気を祈祷するために王宮に呼ばれた空海(染谷翔太)だが、
皇帝は死んでしまう。
記録が狩りだった白楽天(黄軒=ホアン・シュアン、声:高橋一生)は、記録係を辞め、
空海と共に皇帝の死の謎に挑む。
当時、白楽天は「長恨歌」を書きあげたばかりだったが、その内容に不満を持っていた。
空海は、宮廷内で猫の毛を発見し、陳雲樵の屋敷に喋る猫が出たと聞いて、
陳雲樵を追って、大規模遊郭の胡玉楼へ向かう。
そこで黒猫に遭遇した空海は陳雲樵の妻が黒猫に憑りつかれて李白の詩を詠んだことから、
楊貴妃(張榕容=チャン・ロンロン、声:吉田羊)の死に鍵があるとみる。
そして、関係者の資料を調べ、阿倍仲麻呂(阿部寛)に行きつく。
阿倍仲麻呂の側室の白玲(松坂慶子)が持っていた日記が謎の解明に役立つ。
果たしてそこに書かれていたこととは何だったのか。
黒猫の目的は。
楊貴妃の死との関連は。
**
空海の伝記、成長物語、あるいは空海と中国の関わりについての映画だと思ったら大間違い。
この点、邦題はずるい。
しかも、当初の邦題は「空海」だけだったようで、
最初のチラシに副題の「美しき王妃の謎」の文字はない。

さすがにカドカワもそれじゃまずいと思ったのか、キャッチコピーだった
「史上空前の超天才が」「美しき王妃の謎に挑む」の一部を副題に付け加えたようだ。

それでも「思ったのと違った」観客が多くいたことは想像に難くない。
このやり口は「怪盗グルーのミニオン大脱走」と同じ。
原題は「妖猫伝」、英語のタイトルは「Legend of the Demon Cat」
*
原作は夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」
2004年に完結した17年にもわたる連載物で、単行本が何度も出版されている。
2004年の徳間書店版では全4巻1893ページ、
2007年のトクマノベルズ版は全4巻1253ページ、
2010年の徳間文庫版は同2144ページ、
2011年の角川文庫版は同2040ページと異なるが、
いずれにしても超大作である。
原作は空海と橘逸勢が協力して謎解きするらしいが、映画では空海の相手役が
白楽天に変更されている。
*
真言宗開祖の空海の半生を描く物語ではなく、空海と白楽天が協力して
皇帝の連続死の謎を解き明かす物語。
夢枕獏原作は知っていたが、「陰陽師」と同じ原作者と言うことには全く思い至らなかった。
監督も違う、キャストも違う、設定も展開も違うのに、
どこか「陰陽師、中国版」と感じたのは間違いではなかった。
17年も続いた連載で、2000ページにもなる長い物語を2時間15分にまとめるのだから、
何を端折って何を盛るか、脚本家と監督、それに編集の腕の見せどころではあろうが、
それにしても雑い。
CGはすごいし、セットもすごい。出演者も豪華で、衣装も豪華絢爛。
衣装の美しさは「ヒーロー 英雄」、物量は「王妃の紋章」を思い起こした。
どこまでが実写でどこからがCGなのか、どれが実在のもので、どれがセットで、
どれがミニチュアか、まったくわからない。
せっかく作ったセット、全部見せなきゃもったいないとばかりに、
空海と白楽天が歩く、歩く、歩く、歩く。
その割に建物などへの移動シーンは極力カット、いつの間にそこまで行った的な展開多し。
予告で空海が雪の中荷物を背負って歩くシーン、断崖絶壁の細い道を行くシーン、
荒海に翻弄されるシーンは、本編とは一切関係ない。
8番スクリーン。
5番スクリーンと同様、シアターへの出入り口は片側だけだが、5番と違ってスクリーンは
シアターの片側に寄っていないので、列の中央(8番席)が、スクリーンの中央に当たる。
ファーストデイとあって平日にしてはまずまずの入り。
*
染谷翔太、阿部寛、松坂慶子、火野正平、黄軒(ホアン・シュアン)、
張榕容(チャン・ロンロン)張魯一(チャン・ルーイ―)、辛柏青(シン・パイチン)、
秦昊(チン・ハオ)、劉昊然(リウ・ハオラン)、欧豪(オウ・ハオ)、
成泰燊(チエン・タイシエン)。
**
冒頭は絵巻風に時代背景が語られる。(多分日本版のみ)
舞台は9世紀初頭の長安。
皇帝(おそらく徳宗)の病気を祈祷するために王宮に呼ばれた空海(染谷翔太)だが、
皇帝は死んでしまう。
記録が狩りだった白楽天(黄軒=ホアン・シュアン、声:高橋一生)は、記録係を辞め、
空海と共に皇帝の死の謎に挑む。
当時、白楽天は「長恨歌」を書きあげたばかりだったが、その内容に不満を持っていた。
空海は、宮廷内で猫の毛を発見し、陳雲樵の屋敷に喋る猫が出たと聞いて、
陳雲樵を追って、大規模遊郭の胡玉楼へ向かう。
そこで黒猫に遭遇した空海は陳雲樵の妻が黒猫に憑りつかれて李白の詩を詠んだことから、
楊貴妃(張榕容=チャン・ロンロン、声:吉田羊)の死に鍵があるとみる。
そして、関係者の資料を調べ、阿倍仲麻呂(阿部寛)に行きつく。
阿倍仲麻呂の側室の白玲(松坂慶子)が持っていた日記が謎の解明に役立つ。
果たしてそこに書かれていたこととは何だったのか。
黒猫の目的は。
楊貴妃の死との関連は。
**
空海の伝記、成長物語、あるいは空海と中国の関わりについての映画だと思ったら大間違い。
この点、邦題はずるい。
しかも、当初の邦題は「空海」だけだったようで、
最初のチラシに副題の「美しき王妃の謎」の文字はない。

さすがにカドカワもそれじゃまずいと思ったのか、キャッチコピーだった
「史上空前の超天才が」「美しき王妃の謎に挑む」の一部を副題に付け加えたようだ。

それでも「思ったのと違った」観客が多くいたことは想像に難くない。
このやり口は「怪盗グルーのミニオン大脱走」と同じ。
原題は「妖猫伝」、英語のタイトルは「Legend of the Demon Cat」
*
原作は夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」
2004年に完結した17年にもわたる連載物で、単行本が何度も出版されている。
2004年の徳間書店版では全4巻1893ページ、
2007年のトクマノベルズ版は全4巻1253ページ、
2010年の徳間文庫版は同2144ページ、
2011年の角川文庫版は同2040ページと異なるが、
いずれにしても超大作である。
原作は空海と橘逸勢が協力して謎解きするらしいが、映画では空海の相手役が
白楽天に変更されている。
*
真言宗開祖の空海の半生を描く物語ではなく、空海と白楽天が協力して
皇帝の連続死の謎を解き明かす物語。
夢枕獏原作は知っていたが、「陰陽師」と同じ原作者と言うことには全く思い至らなかった。
監督も違う、キャストも違う、設定も展開も違うのに、
どこか「陰陽師、中国版」と感じたのは間違いではなかった。
17年も続いた連載で、2000ページにもなる長い物語を2時間15分にまとめるのだから、
何を端折って何を盛るか、脚本家と監督、それに編集の腕の見せどころではあろうが、
それにしても雑い。
CGはすごいし、セットもすごい。出演者も豪華で、衣装も豪華絢爛。
衣装の美しさは「ヒーロー 英雄」、物量は「王妃の紋章」を思い起こした。
どこまでが実写でどこからがCGなのか、どれが実在のもので、どれがセットで、
どれがミニチュアか、まったくわからない。
せっかく作ったセット、全部見せなきゃもったいないとばかりに、
空海と白楽天が歩く、歩く、歩く、歩く。
その割に建物などへの移動シーンは極力カット、いつの間にそこまで行った的な展開多し。
予告で空海が雪の中荷物を背負って歩くシーン、断崖絶壁の細い道を行くシーン、
荒海に翻弄されるシーンは、本編とは一切関係ない。
ミスリードを意図していたとしたらがっかりです。
「空海」の名を出すなとは言いませんが、元より原作に近い「空海鬼と宴す」とか原題に近い「空海と妖猫伝」なら勘違いもなかったかも。
逆に「空海と白楽天」は副題に持ってきて「妖猫の謎 空海と白楽天」でもよかったかも。
いずれにしても歴史上の人物を題材にしたファンタジーだと分かるタイトルの方が良かったと思います
お大師さまには 勿体ない描き方だったかもしれません。
思うに、原作は玄宗と楊貴妃にまつわる漢詩や白楽天の漢詩を巧く使って謎解きするのかなぁなどと思い、普通の映画では滅多に考えない原作を読んでみたくなり・・・。
高野山の試写会に集った人たちは、