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『ファインディング・ニモ』

2003-12-27 01:26:00 | 徒然なるままに
12月24日(水)

クリスマスイブ。
今日は子ども達みんなと『ファインディング・ニモ』を見に行った。
これはまさに、どの世代にもぜひ見てほしいアニメ映画だ。
映像の素晴らしさや話の面白さはもちろんだが、子育て中の親子にとっては、親にも子どもにもとっても大切なメッセージが盛り込まれている。
サイトを見ると、世代によっては賛否両論ある作品のようだが、私にとってはとても自己反省とエールをもらえた話だった。
キーワードになる言葉が随所にちりばめられていて、ぜひ、今度は字幕で見て、できれば、台本を読んでみたいと思った。日本語訳ではこう言っていたけど、英語ではどう言うんだろうというような興味を持った。

月並みだが、この映画を見て、「かわいい子には旅をさせろ」という日本に昔からある子育て法と、アンデルセン童話を思い出した。
アンデルセン童話の中に、病気の子どもを死神から取り戻すために、命がけの旅をする母親の話がある。
やっとの思いで子どものところに辿り付いた母親は、もし、この子が生き返って、母の元に帰っていったとしても、果たして幸せに成長できるかどうかと言う問いの後、未来を映す鏡で不幸になっていく子どもの姿を見せられて絶望する。子どもの本当の幸せを思って、連れて帰るのを諦めようとする母心に触れ、神は子どもを母親に返してくれると言う内容だったと思うが・・・。
私は小学校高学年でこの話を読んで、号泣した覚えがある。
母親の愛情とは、こんなに深くて尊いものなのかと。
今、私は3人の子どもの母となったが、私はまだまだ「無償の愛」を捧げられるような、「母」ではなく、40も過ぎて「子ども」のような幼い未熟な母である。凄みもなければ、懐も浅い。

ニモのお父さんのマーリン役の木梨憲武が好演だった。
妻と399個の卵を一度に亡くし、生き残った一粒種のニモを大切に大切に育てている。
「大丈夫。君にはもう何も起こらないようにするからね」という誓いを堅く守って。
でも、ダイバーにさらわれたニモを助け出すために旅する途中で出会った、「健忘症」と言う障害を持つドリーに出会い、
「何も起こらないようにするってことは、何も出来ないようにするってことよ」
と言われて、はっとする。
また、海流の外に飛び出してしまった海亀の子を心配するマーリンに、海亀のお父さんが、
「大丈夫。息子がどうするか見ていてごらん」
と言い、息子が見事自力で戻ってくると、
「お帰り坊や。やったね!すごいね!お前ならきっとやれると信じていたよ」
と言って抱き締めてあげる。
ニモのことを大切に思うあまり過保護・過干渉に育ててきたマーリンとは全く正反対の子育て。
150歳の子育てだ。
海亀は言う。
「焦りなさんな、のんびり行こうよ」

ニモにとっては、あの海を怖がっていたパパが、自分を探すために命がけの旅をしてきてくれている事を知った瞬間、ものすごい勇気と行動力が沸いて来る。

ラストで、マーリンがニモを見送る表情とセリフがいい。
私も、息子や娘たちにああいうセリフが言えるようになれるだろうか・・・。

去年の今頃、シドニーにいた妹が、
「実際のさんご礁の中はブルートーンだけど、ライトをつけたら本当にあんなふうに見えるし、シドニーもあんな感じだったよ」
と言っていた。
私ももぐってみた~~~い!!!
子ども達は3人とも大満足で、小2の娘は完璧に内容を把握していた。
中3の息子はもう一度字幕で見たいと言っていた。
中1の娘も昨日のケーナコンサートからずっと、いい笑顔でいてくれている。

夜、ささやかなご馳走と、末娘自慢の手作りケーキでクリスマスのお祝いをした。
末娘は自分の部屋にちゃんとサンタさん用のテーブルとケーキとワインをセッティングして寝た。
枕もとにプレゼントを入れる大きな袋をぶら下げて・・・。

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