8月1日(水)
今日、『おおかみこどもの雨と雪』というアニメ映画を見てきた。
http://www.ookamikodomo.jp/index.html
観終わって、私はすごく落ち込んだ。
花が、うらやましくて、うらやましくて、うらやましくて・・・・。
そのまま、私は、『極楽湯』に行って、シャンプーをしながら泣いた。
私の嗚咽は、シャワーの音と浴場の喧騒にかき消されていたことだろう。
寝風呂で寝ていると、次から次へと涙があふれて来て、私は声も出さず、そのまま涙を流し続けていた。
涙は、私のささくれた心を潤し、淀んだ心を洗い流し、ひび割れた心を温めてくれた。
さっき見た映画のいろいろな場面や台詞を思い返していた。
自分と重なる部分・・・。
重ならない部分・・・。
花の言葉に。
彼の言葉に。
雪の言葉に。
雨の言葉に。
共感したり、気づかされたり、感動した。
花の最後の言葉は、巣立ちゆく我が子への母ならではのエールだ。
いつかこの日が来ることを望みながらも、あまりに突然訪れた巣立ちの時。
母として、我が子を信じ、旅立たせる時の心情が、今の自分とオーバーラップした。
彼女にそれを決心させたのは、彼の言葉だった。
彼は、ずっと見守っていてくれたのだ。そして、花が一番欲しい言葉をくれた。
その言葉が、本当にうらやましい。
雪の言葉には勇気をもらった。それはまた、同級生の草平君からもらった勇気のおかげだ。
ありのままの自分を見せる勇気。それは、自分を信じ、大切に思ってくれる人がいるから。
雨の言葉には、大切なことを気付かせてくれた。
自分にとって必要な、大切な「先生」とは、どういう存在か。
自分がいかに生きるべきか。それを指し示し、自らがその手本となり、導いてくれる存在。
彼がそういう存在と出会い、彼自身が自分で自分の生きるべき道を選ぶことができたのは、花のおかげだ。
私は、我が子たちに何を教えてきただろう。
何を伝えてきただろう。
何を大切にしてきただろう。
あの夢のような日々に、忘れ物をして来てはいないだろうか…。
我が子たちも、いつかは、愛する人とともに、家族を作り、父となり、母となる日が来るかもしれない。
その時、生まれた我が子を見て、どんなことを思うのだろう。
このアニメは、子どもたちはもちろん、これから大人になる少年少女、これからパパママになる若い人、今、子育て真っ最中のお父さん、お母さん、子どもがだんだん手が離れてきたミドルエイジ、「最近の若い親は!」なんて、思っている子育てからだいぶ遠のいたかつてのお父さんお母さんたちに、ぜひ見てほしい作品だ。
映像が美しい。
細野監督の故郷富山県がロケーションのモデルだそうだが、大自然の描き方が素晴らしい。真っ青な空と白銀の世界のコントラスト、嵐の雨の表情と、雨上がりの緑の眩しさがとても印象的だった。
花の声の宮崎あおいさんの演技と、彼の声の大沢たかおさんの演技も、とても自然で深みのある声だった。
特にあおいさんの笑う演技は、はにかみも、大声で笑うのも、無理に笑顔を作る時も、とても自然で良かった。
エンディングが最高だった。
エンドロールで流れる歌は、今も耳に残って、私を、すべてのお母さんたちを応援している歌だ。
夏休み、ぜひたくさんの人に見てもらいたい作品だ。
宮崎あおいさんの笑う演技、すごくよかったですよね♪
「花」のキャラクターがすごく生き生きとして見えました。
いろんな思いがトリトンさんの中で涙に変わったんでしょうね。
それぞれのキャラクターに対する思い、セリフの受け止め方。すごく興味深い感想でした。
私もみんなに推薦しています(笑)
細田監督いいですね♪
コメントをありがとうございます。
メルヘンのようで、とっても現実的なお話ですよね。
自分が進むべき道に思い悩んでいる10代の少年少女と、そのお父さん、お母さん達にもぜひ、見てほしいです。
親離れ、子離れがなかなかできていない私には、とても勇気づけられる作品でした。
エンディングの歌の歌詞は、細田監督作詞だそうですね。
二人の子どものお母さんでもあり、お医者さんでもあるというアン・サリーさんの歌声は、ほんとうに沁みました。
子どもが、自分の生きる道、自分の生涯の師を、自分で選ぶ力をつけてあげる。
これが、親として、義務教育の教師としてできる、しなければならない自分の役割なんだと思いました。