とみぞうのお気楽ブログ

クルマ、日本、北海道を愛する生粋の道産子50歳♂です。カバー画像は、PC版は増毛駅、スマホ版は733系電車の大谷ver.

マツダCX-5試乗記

2012-04-07 14:12:18 | クルマ

写真はwebcgより拝借しました。

【スペック】XD(4WD車)
全長×全幅×全高=4540×1840×1705mm/ホイールベース=2700mm/
車重=1610kg/駆動方式=4WD/2.2リッター直4 DOHC16バルブ ディーゼルターボ(175ps/4500rpm、42.8kgm/2000rpm)/
価格=279万円


今日も、いきものがかりのNEWアルバム「NEWTRAL」を聞きながらコレを書いています。
すっかり彼らの曲にはまりつつありますねぇ。
サザン、B'z、ドリカムなど、日本の大物ミュージシャンに見向きもせず、
自他ともに認める洋楽好きなはずなのですが。
ちなみに我が町釧路に、いきものがかりがライブでやってきます。
チケットはとっくの間にSOLDOUT。
ネットでは高額でオークションにかけられているようです。

さて、本題に戻ってCX-5。
試乗したのは上記スペックのとおり、ディーゼルエンジンの4WD。
スカイアクティブ技術を使ったシャシ、滑りの少ないAT、そしてエンジン。
期待するなというのが無理というものです。

いきなり結論ですが、SUVを探している人にとってCX-5はイチオシです。
他メーカーのSUVを大きく引き離して、ぶっちぎりトップの座を勝ち取ったと言っていいと思います。
特に、他国産メーカーのディーゼルエンジン搭載車と比べると、その差は歴然としています。
実際、注文が予想を超えて受注が追いつかないそうです。
内容と価格を考えたら、恐るべきクルマと言ってもいいでしょう。
2ドアの実用性を無視したスポーツカーを考えている人ならともかく、
普通のセダンを考えている方であっても、このSUVは十分検討車種に加えていいと思います。

まず外見。
ともかくでかいです。そしてカッコいいと思いました。
しかし、ここまででかいと、自宅の車庫の事情から購入を諦める方もいるかもしれませんね。
ちなみにトランクルームの容量は、私のティグアンより広く感じました。

室内はどうでしょう。
ドアを開けて運転席に座り、ドアを閉めると「ドスン」と閉まります。
欧州車によくある、剛性感の非常に高い閉まり方をします。
これだけで、期待が高まりますね。
エンジンをかける前に、なにげにオーディオや空調、ハンドルに付いている各種ボタンをポチポチと押していくと、
これも高級感のあるタッチがあるのがわかります。営業の方も、開発スタッフが意識した点だと言ってました。
ちょっと気になったのがドライビングポジション。
運転席の見晴らしはスゴくいいんです。私のティグアンよりさらに開放感があって、車幅感覚がとり易いのですが、
運転席に座ってドライビングポジションをあわせようとすると、足を若干投げ出す感じ。
つまり通常のセダンのような感覚ですね。
これはちょっとばかり違和感を覚えました。
SUVたるもの、足は投げ出すものでなく、膝から下は「上から落とす」ものだと思ってましたから。
シートは厚みがあった良い感じ。長距離運転でも疲れ知らず、になるでしょう(試してないので断定はできませんが)
しかし、結果的に非常に良好なドライビングポジションがとれます。
これはクルマを開発した方達がしっかり煮詰めて設計したということですから、
他の日本車メーカーと比べてもクルマ作りに非常に真摯に取り組んでいると言えますね。
そしてこれは、試乗した皆さんが指摘してますが、「内装が安っぽい」です。
これは「対抗車種として設定したエクストレイルのディーゼルに価格で負けないこと」も影響しているのでしょう。
そして、速度計が180km/hまでしか表示がない。
そんなに飛ばすわけでもないけど、これがなんとなく萎えるんですよねぇ。
走りに関係ないからどうでもいいっちゃいいんですけど、少々寂しい点です。

さて、走り出してみましょう。
エンジンをかけると、ディーゼルとは思えない、静かなアイドリングで目覚めます。
全くうるさくありません。
ルームミラーとドアミラーを合わせて、ギアをDに入れて、いよいよスタートです。
アクセルと少しだけ踏んでみます。
42.8kgのトルクを想像していたわりには、割と穏やかな発進ですが、
もう一息踏み込むと、結構ググーッとトルクが湧き出てきます。
トランスミッションが、私のクルマのようなDCTミッションではない普通のトルコンATなので、
うまい具合にトルク増幅がでてきて、すばやくトルクゾーンまで到達します。
結果、DCTのような一瞬のもたつきがなくキレイになめらかな加速をしていきます。
そして、スカイアクティブ技術を使ったトルコンATならではのダイレクトな変速をして加速を続けていきます。
例えば、ある速度からほんの少し加速したいとき、
出来の悪いATだと、アクセルを踏んでもミッションがズルーッと滑って全然加速せず、
おかしいなと思ってさらに踏み込むと意図しない加速が突然ドーンときてブレーキ、、、
という非常に頭に来る挙動を起こすものですが、CX-5に搭載されたATにはそれがない。
単に少しずつ丁寧にアクセルを踏み足していけばいいだけです。
これはとても気持ちいい。
DCTもいいけど、ゼロ発進から目標の速度に到達するまでの過程を見ていくと、
ロックアップ領域の広いATっていうのもいいもんだな、と素直に思いました。

今回試乗したのは、札幌市手稲区にあるテイネハイランドへ行く山道。いよいよワインディングへ突入です。
この道は、カーブがいくつもあり、しかも補修路面(デコボコ道)も結構な数があり、
短時間でいろんなことが検証できる、とてもよい試乗コースです。
この道は私が過去に所有したクルマはもちろん、数々の試乗車もここで試乗しました。
なので、自分なりに評価軸ができあがっているので、ともかく試乗を楽しみにしていました。

デコボコ道を「ドドドド」っと一気に通過してみました。
若干ボディ剛性が落ちるのと、ダンパーが若干安物を使っているような振動が伝わってきます。
うーん、ちょっと残念。
CX-5の名誉のために付加えると、どうしようもないくらいひどいボディやダンパーというわけではないです。
気にしなければ慣れる程度ではあります。
なので、販売価格が50万円上がってでもいいから、レーザー溶接等を使ったボディにしたり、
もう少しカネのかかったダンパーを入れれば、かなり印象が変わりそうです。

次にワインディングを一気に結構な速度まで加速しようとすると、
数字どおりのトルクをガツンと出してきます。
この重たいボディをここまで力強く加速できれば、もう十分速いと言えますね。
カーブが近づいてきたらブレーキング。
スゴく効くというほどでもないけど、どっちかと言えば効くほうの部類にはいる減速Gがキッチリ出ます。
注意深くハンドルを切ってみます。
マツダの開発者が言っていた「1の入力で1の反応が返ってくるようにしつけた」ハンドリング。
その言葉がよくわかる、ヒトの感覚とズレがない、切った通りのコーナリングができます。
クルマによっては「1の入力で1.2の挙動が出たり、逆に0.8しか帰ってこない」という車がありますが、
CX-5はこれだけ重く大きいクルマなのに、意のままに曲がってくれます。
私のティグアンより、ドライバーにクルマの動きがゆだねられている気がしますね。
VWのクルマはある程度クルマが何とかしてくれますが、CX-5はドライバーがある程度明確な意思表示を、
クルマに対して行う必要がありそうです。
最近のクルマで気にすべきなのは、パワステの出来ですが、これはなかなか良かったです。
新型のBMW3ネットリしたフィール、トヨタ車全般に見られるヘンテコなフィーリングを出す電動パワステに比べると、
かなり自然で違和感は殆ど感じられません。
ただ、ハンドルの径が少し小さく感じました。
SUVだったらもう少し大きいハンドルにしても良かったのではないでしょうか。

そんな具合に、山道での「加速、減速、旋回、加速」の各プロセスを注意深く観察すると、
SUVの鷹揚な動きではなく、どっちかと言えば通常のセダンに近い動きをします。
それでも一般道をゆっくり走っている分には、ゆったりしたSUVらしい雰囲気が味わえる。
まさに、1台で2台分おいしいクルマ、と言えそうです。

但し、高速道路や地方の一般道を何時間もひたすら走り続けるシチュエーションでは、
ドライバーに対しどの程度の疲労感を与えるのかは試せませんでしたので、そこは何とも言えません。
以前このブログで「クルマと常に対峙しなければならないクルマは楽しいけど疲れる」と書きましたが、
CX-5がどの程度、ドライバーの自発的な意思表示を求めるクルマなのかは、
かなりの長時間運転を試す必要がありますね。
本気で購入を考えている方は、ディーラーの方にお願いして、2泊くらい試乗車をお借りしたほうが良いかもしれません。

総評です。
日本車、輸入車を含めて、内容と競争力ではかなりの出来映えのクルマとなりました。
予算とボディサイズさえ気にならなければ、是非検討してみてはいかがでしょうか。
500万円以上出して、BMWやランドローバーを買えば確かにそれなりの幸福感(所有する満足感も含めて)を得られますが、
300万円を切る価格でこれだけのパフォーマンスを得られれば、もの凄い賢い買い物になると思います。
ほんの少々気になる所はありますが、それを補ってあまりある魅力があるこのクルマ。
日本車のSUVは軒並み相手にならないくらい、それぐらいの出来だと思います。

最後に。
去年の末、VWティグアンを購入しましたが、それを一瞬後悔してしていた自分がいました。
もし、去年の時点でCX-5のディーゼルが販売されていたらどうなっていたのでしょうね、、、

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5 コメント

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はじめまして。 (nosuke)
2012-04-14 14:50:55
ティグアンで検索してブログ拝見させていただいてました。

今ゴルフ4に乗っているのですが
代車でティグアンに乗ってからティグアンが欲しくて悶々としてました!
ゴルフでの長距離移動などほんとに疲れないのでティグアンもきっといいだろうなぁとは思っているのですが、最近CX-5が気になって気になって・・・中古のティグアンが新車でCX-5ディーゼルか。

とみぞうさんの記事の最後のコメント見たらさらに悩んでしまいました(笑)

質問なのですが、ハンドリングやサスペンションは比較した感じで楽しいのはCX-5だった・・ということなのでしょうか?
あと、個人的にで結構ですが、今おすすめするならズバリどちら?

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>nosukeさん (とみぞう)
2012-04-14 17:21:03
はじめまして。コメントありがとうございます。

CX-5とティグアンとを比較されているとのこと。
これはかなり悩むところですね。
CX-5がティグアン購入時に販売されていたらどうなっていたのか。
正直、私自身もどちらがいいのか困り果ててしまっていたでしょう。

山道での楽しさはCX-5のほうが上だと思いました。
ただ、長時間移動をリラックスして運転できるのは、
恐らくティグアンではないかと(試してないのでわかりませんが)

よく出来た道具として、運転中の安心感を重視するのならティグアン。
SUVにもロードスターやアテンザのような楽しさを求めるならCX-5。

ご自分の普段の車の使い方にあわせてチョイスすれば良いかと。
どちらも「買って失敗」は無いでしょうから、
最終的には2泊3日くらい、試乗車を借りてみるのが良さそうです。

CX-5がティグアンに負けているのは、
ほんの少しのボディ剛性(剛性感の演出)と内装の質感、
ミッションがDCTではなく、トルコンATであること、
そして輸入車というブランドイメージくらいかもしれません。

あまり参考になってませんが、こんな感じでいかがでしょうか(^^)
返信する
早速のお返事有難うございます。 (nosuke)
2012-04-15 21:59:37
十分イメージは出来ました、とても参考になりました。ありがとうございます!


平日は車殆ど乗らないので週末のお出かけに使うのがメインです。
山道もそういったときぐらいしか乗らないのでそうなるとやっぱティグアンのが使いやすいのか・・・

うーむ。でも逆にそういう時にしか乗らないからやっぱり運転楽しいほうがいいような・・


とても参考になりイメージでき過ぎて結局悩む・・(笑)

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はじめまして (こーしろ)
2015-02-05 21:49:14
このブログを参考書として拝見させて頂きました。

私も、vwティグアン MAZDAcx-5 JEEPcompass でかなり迷いました。

ゴルフvからの乗り換えということもあり、ティグアン発注しました!!

納車が楽しみでなりません。
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納車が楽しみですね (とみぞう)
2015-02-06 18:20:35
>こーしろさん
こちらこそ初めまして。

コメントいただいたエントリーは3年近く前のもの。候補となっていた3台のクルマは、いずれも年次改良でさらに良くなっているはず(試乗はしてませんが)。
どれを買っても後悔はしなかったと思います。

いずれにしても納車が楽しみですね(^.^)
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