全日本学生チェス選手権～ファイナルＲ （４）

《　前譜　》　白　Ｎｃ６＋　に、黒はどう挨拶するのか？

悪い変化に思えた　ｂ：ｃ６　。　これが案外なモノでした。
これには、　２１．　Ｑ：ａ６　で、黒は切羽詰った様ですが。　
２１．　・・・　Ｑｄ７　なら、　ｄ：ｃ６、　Ｎ：ｃ６、　Ｂｄ５　みたいに。

所が、　２１．　・・・　Ｂｅ４！　とする手が、案外粘りが効いて。

白が、　Ｂ：ａ７＋　と決めにきても、　Ｒ：ａ７、　Ｑ：ａ７＋、　Ｋｃ８。
ここで、　Ｎｄ６＋で、次に　Ｂａ６　を見せて、終わりに見えるが、
黒は、　Ｑ：ｄ６　で辛うじて虎口を脱している。

そこで、白が　Ｎｄ６　のかわりに、　Ｎｃ３ と詰めろビショップ取りと駒得を図ると。

黒　・・・　Ｑｄ７、　Ｂａ６＋、　Ｋｅ７、　Ｑ：ｄ７＋、　Ｋ：ｄ７、　Ｎ：ｅ４、　
Ｂ：ａ１（！）、　Ｒ：ａ１、　Ｎ：ｄ５
白は、なるほど勝ちだが、こうなったら黒は投了しないかも？
さっき迄、いつ詰められるかの状態から、息を吹き返したのだから。

実戦は、　２０．　Ｎｃ６＋　　　Ｎ：ｃ６　（？）
この応手が、ポーンを呼び込んでしまった。
序盤苦しめられた、アノ　ｄ５　のポーンが最後にして、また　・・・　。
２１．　ｄ：ｃ６　　Ｎｃ７　（？）　　　２２．　　ｃ：ｂ７　　黒　ｒｅｓｉｇｎ

白　ｃ６　のポーンを取るのは、　Ｑａ６　とナイトを取られて駄目と思った黒は、
Ｎｃ７　と回避したが、かえって不味かった。

ひげの指す手は決まっていたが、指先は慎重に動かした。
何しろ、駒が密集しているところ。
指先が偶然でも、違う駒に触れれば！？
『　　Ｔｏｕｃｈｅｄ　　ｐｉｅｃｅ　　ｍｕｓｔ　　ｍｏｖｅ　！　　』　のルールに抵触して、
逆転する。
最終の　b７　のポーンは、キングで取るしかないが、　２３．　Ｎ：ｃ７　とされて、
コレを取り様が無いのだ。
白　ｃ５　のビショップが動けば、メイティング・アタックになるからだ。

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