田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

見識~熊本県民の刺身

2013-03-25 16:58:00 | 田園ものがたり
11/30 (金曜日)   熊本日日新聞
有明海の漁師さんは、今年のタイラギ漁をあきらめるとの記事。
なんと残念な事でしょう。
    《 お詫び 》  ヒゲが入院する前の下書きで、去年の話です。

       
ヒゲの店で、冬の主役のひとつはタテ貝(タイラギ)でした。
殻付きで入荷したのを、刺し身盛合せの注文の度に捌いていきます。
漁の時もですが、料理の時も、タイラギのエッジで怪我しない様に注意して。
派手好きヒゲは、ハーフシェルにタテ貝を盛り付けます。
           

80年代後半、西銀座通りの店に、ヒゲが登場した頃。
ヒゲは、厨房に続くカウンターで、お客様を迎えていました。
すると、入店した客は、わざわざヒゲの方に顔を出して、
 「 オイ、コゥちゃん! 
   俺の刺し身には、マグロての養殖ぶりてのは、全く要らんけんね! 」
と言い放って行きました。 (前ブログあり)
要するに、マグロみたいに身の柔らかい刺し身なんぞ、熊本の人間が喰えるか! と。
地魚の豊富な熊本で、何でわざわざマグロかい?
刺し身と云ったら、活けの白身魚に決まっとるだろうが! の見識でした。
ちなみに、この時の発言の、 “ ての ” は、マグロや養殖ぶりを最大級に侮蔑しています。
つまり、そういう族は、まったく要らないの意なんです。
勿論、ヒゲ的にも、マグロは寿司屋が使う物。
料理屋は、白身魚を使う物と云う気持ちがありました。

それでは、待ってましたとばかりに、1.500円の刺身盛合せに取り掛かります。
先ほどのタテ貝の殻を、皿の向こう側に置いて、手前に、 天然活ヒラメ ・ ひいか
(熊本では、ひいかごとも言う)の姿 ・ 天然鯵(或いはコノシロ ) を配して出来上がり。
口うるさい熊本のお客様も、納得でした。

          
           《 ひいか = 10cm程度の小烏賊 》

ひょっとして、今どきの熊本の方に、こんな刺身盛りをお出ししたら、
「 ねえ、マスター! この刺身盛りには、マグロが無いけど? 付け忘れたの?? 」
と質問されるかな。 (笑)
こんな心配する程に、今の熊本では何処の店でも、必ずマグロが登場します。
そう、熊本でも、マグロのない刺身盛合せなんて、もう考えられない時代なのでしょうネ?
アノ頃のうるさい田園の客が、このマグロ入り刺身盛りを見たら、何と言うでしょうか?
きっと、ひねくれヒゲ親父が居た時代を、懐かしむ事でしょう。

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コメント (2)
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