田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

アンチ ディスクロザー

2015-05-14 13:44:50 | ヒゲの毒舌
今の時代、情報公開が叫ばれて、学ぶ側からはこんな楽な話しはない。
例えば、出来合いのドレッシングでも、裏に成分表示してある。
お気に入りのドレッシングは、この表示を頼りに、そこそこに近い味を作れる。
昔の文学作品やクラシック演奏。
その気さえ有れば、今はネットで次々に学ぶことが出来る。
料理の方でも、TVの料理番組や動画サイトで、作業手順なんかをオープン視界で、
繰り返し閲覧出来るのは、ヒゲ的にはうらやましい。

米ソ冷戦時代に育ったヒゲ達世代。
007が殺しのライセンスをぶら下げて、秘密を探っていた(?)頃です。
           
どんな世界でも、レシピを公けにするなんて、とんでもない話しでした。
それどころか、互いに相手の機密事項を盗み出すことに、躍起になってた時代。

ヒゲ達の頃はまだ、親方や先輩の仕事を、 『 盗んで覚えろ 』 時代でした。
教えてもらえる事は少なく、かと云ってメモを片手に横に貼り付いて見ると、
とんでもなく(!)怒られます。
鍋のスープやソースの味見しようと、ゆっくり待っていると、ちゃんと水を掛けられた鍋が
回ってきます。
さて、そこは一計を案じて、鍋が空になる寸前に、 「 洗い物をいただきます 」 と言いながら、
鍋を引き取りましょう。
鍋底に残った出汁を、サッと味見する訳です。

先輩が、小ボールで何かをしてる時は、厄介でした。
近距離で観ようとすると、手元を “ 肩で蔽い ” かぶせての 『 視界隔ての術 』 を
使うからです。
「 お前! なに見てンのや 」 (怒)
まるで戦艦武蔵建造時の、ムシロでの遮蔽対策を彷彿とさせます。
憲兵さんが、直ぐに飛んで来ます。

更に京都では、魚卸しとかの仕事の手順を完全に把握してないと、その仕事をさせて貰えませんでした。
その為には、文字通り盗むしかありません。
しかし、観てると叱られるし、観てないと覚えられません。
そんな相反する状況で、上手く立ち回るしかありませんでした。
あっ、今は違いマッセ。
京都でも、手取り足取り教えナン、若い者は来いヘンそうです。
ヒゲ達の頃と大違いや。
因みに、ヒゲには残像能力が有り、後ろ振り返りの術でしのいだモノです。

そんなアンチディスクローザーの時代を経験した仲間も少なくなったナと、感慨に老けっていたら、
思わぬ処に居ました。
毎月行く、 “ ささの ” の店長さんです。
例の肩蔽いの術で泣かされた過去がある、貴重な人物でしょう。
もう過去の遺物と云える、こんなレアな同一経験者を見つけると、なんか嬉しくなってしまう。
話しが合うとは、まさにこんな感じでしょう。
今や情報開示の良き時代、しかし情報隠蔽の古き時代が懐かしい昭和オヤジでござんす。 (笑)

さぁ、今度の月曜日(5/18)、その店長に会いに行こう。
カァちゃんの声も出るようになったし。
ヒゲにとっては、16年前の特別な日でもある。 曜日まで同じとは!

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