田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

出合いモノの世界

2018-07-14 18:50:14 | よもやま話・料理編
カァちゃんの旅行帰りの話は、機関銃みたいに発射される。 (笑)
毎度毎度に留守番させられるヒゲへ、せめて土産話でもとリップサービスでしょう。
その中で、青森での食事の話が興味深かった。
ツアー旅行だから、贅沢な食事ではなかったはずだが?
ヤリイカ刺身に、卸しショウガがたっぷり付いていたと言うのだ。
提供された二度とも、たっぷり(!)の生姜であったと。
感心するのと、少しのうらやましさが湧いたのでした。
その組み合わせで食べさせる店が、現在の熊本には無い(?)からです。
昔!、一軒だけ在ったのですが、今はもうありません。

熊本県八代市東陽町は、ショウガの特産地です。
しかし残念ながら、熊本市で、その生姜をうまく使いこなしているとは言えません。
      
                 

ヒゲが調理場で、“スッポンの土瓶蒸し”に使う“露(ツユ)生姜”の説明をしています。
「 こうやって、蒸し上がった土瓶の仕上げに、“卸し生姜の絞り汁”を少し落すんだ。 」
「 丸とショウガ汁は、出合いモノだから。 」
すると、板長がつぶやきます。    
「 なるほど、生姜でスッポンの“臭み消し”をするんですネ。 」
ヒゲは、即座に否定します。
「 違う! 出合いモノ だ か ら だ 。 」

その時、ヒゲは少し理解しました。
熊本での生姜の地位を!
どうやら、“出合いモノ”と云う概念はなく、臭み消しと云ういささかマイナス思考的な
役割りが、主たるモノみたいだと。

出合いモノとは、例えば ・・・ ハモと松茸 ・ ホヤに胡瓜 ・ ドジョウと牛蒡。
    
互いに、相手の良いトコを引き出しあう、合い物ですネ。
決して決して、臭み消しではありません。
               
そういう風潮の熊本だから、イカ刺しに“生姜”を添えると云うことは、
イカの臭み消しと取られるということでしょう。
「 クサい烏賊なんか、俺に出すな! 」 と、皿を投げ返されても仕方ないかも。
例えば寿司屋で、鯵(アジ)を生姜で食べたいなんて言うのは、店を選ばないといけない。
下手したら、「 内のに限って、生姜で食べる様なクサいアジはない!! 」 と、
オヤジが怒り出す羽目になるやも!?

熊本的な薬味の基本は、ワサビ・もみじおろし・刻みネギです。
前述のイカやアジには、大半の店で、もちろんワサビしか考えられません。
揚げ出し豆腐に、卸しショウガが付いて来る店も少ないのか?
ヒゲは、記憶がありません。
と云う訳で、せっかくの特産のショウガも、せいぜい馬刺しに添えられてるぐらいが現状です。
あ~あ、もったいない。
              
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2 コメント

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Unknown (batten)
2018-07-14 23:16:26
東京に勤務して5ヶ月。
谷中生姜って何や?と思っていたら葉付きの生姜。
それを酢味噌でかじったり、天婦羅のネタにしたり。
大阪では紅生姜を天婦羅にしてましたね。

丸の土瓶は美味しいですね、松茸なども入れるのでしょうか?
スッポンなので日本酒を使うと思いますが、熊本の地酒なら最高ですね。
スープは鰹などの出汁で割るのか気になります。

ヒゲオヤジ殿は、熊本的な薬味の基本は、ワサビ・もみじおろし・刻みネギと書いてますが、
私は柚子胡椒も加えたいですね。

また、赤身の馬刺しやハイオなどは刺身醤油に一味唐辛子ってのも大好きです。

今時の連中に【出会い】なんて言ったら、アッチの事かと思うかも知れません。

烏賊に生姜ですかぁ、普通は考えない組み合わせですね。
昔にあった一軒を考えながら焼酎のグラスを重ねています。
何処だったのか??生簀があった店なのか??

戻り鰹の時期になりました。
私の好みは芥子醤油なんですが、女房は土佐スタイル。

来週は鰻を喰らいに出かけます。
蒸しが入る関東風、地焼き好きの私の好みに合うのかなと。

クソ暑い2018、体調に留意されて美味い酒を飲んでください。
返信する
昔あった一軒の店主 (ヒゲ)
2018-07-15 14:36:36
わあ、今まさに東京食を堪能中ですネ。うらやましい?笑。うるさい関西人を、関東のヘナ鰻は満足させられるか。谷中生姜でもかじりながら待ちましょう。
丸の土瓶蒸しは、多分私の創作料理かも。京都では、専ら小吸物椀。ヒゲは、御銭を稼ぐ為、器を派手にしました、汗。丸脚・縁ぺら、焼き目京粟麩1/2×2、焼き目白ネギが具材。鰹だしと割ったスープに、露ショウガです。但し、内の店では、天然のスッポンでしたので、ほどほどに料理するのは難儀したモンです、笑。
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