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『見よ、飛行機の高く飛べるを』を見てきました♪

2016-11-02 23:13:02 | 日記
 10月30日、カーリング仲間が演出する舞台「見よ、飛行機の高く飛べるを」を見てきました。永井愛さんが20年前に書き下ろした作品の演出をされるということで、楽しみにしていました。



 阿佐ヶ谷の駅からほど近く、飲食店の立ち並ぶ通りから住宅街にわずかに足を踏み入れたところに蔦と木に囲まれた洒落た感じのレストランがあり、その地下に会場の「サムザ阿佐谷」がありました。階下に降りると、既に7割くらいの席が埋まっていて当惑しましたが、運よく上手側前寄りの見やすい席に座ることができました。



 舞台は明治44年の愛知県岡崎。岡崎は私の祖母が生まれ育ったところなので、その辺にも注目していました。場所は、女子師範学校の寄宿舎。当時としてはモダンだったに違いない洋風建築の談話室を中心に物語は進んでいきました。先生に対しては最敬礼、廊下で話していたら怒られる、新聞は偏った思想を植え付けられるからと読むことを制限されるなど、様子の描写がリアルで、芝居を見ているというよりも明治時代末期にタイムスリップして俯瞰しているみたいな感覚で見ていました。そんな抑圧された環境でも人っていうのは楽しさを見つけようとするもので、女学生たちはテニスに興じたり、夜中に談話室で仲間とおしゃべりしたりと規制された中での自由を楽しみ、生き生きとしていました。しかし、そんな浮かれた空気を良しとしなかった学校側は、規則をさらに厳しくし、ついに退学者を出してしまう。男性からかんざしを貰っただけで退学という理不尽さに反発した女学生たちは、ストライキを企てるが、それぞれが求めたいものと失いたくないものとの間に板挟みになって揺れ動くという展開に目が離せず、見ごたえのある舞台でした。



 帰り道、味わいある飲食店が並ぶ道を駅に向かい、電車に乗るとハローウィンのゾンビメイクカップルに遭遇。あの時代の女学生たちがこの光景を目の当たりにしたら仰天するに違いない。でも、彼女たちのような理不尽さに対する反発心が、今の自由な社会を築き上げたのかも知れないと思いながら、ゾンビカップルと共に電車に揺られていました。
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