カーテンコールを終えて舞台からハケていく。達成感と、終わってしまった感が入り混じった不思議な感覚で「朗読劇 ひめゆりの唄」の公演を終えました。
私にとって、初めての本格的な舞台で戸惑いの連続でした。
出演の連絡を受けて「やったろか!」と引き受けたものの、見覚えのある名前、つまり有名な方々の名前に並んで自分の名前が書かれたあります。そこに自分の名前があっていいのか?足を引っ張らないだろうか。そんな不安を抱えながら顔合わせの日を迎えました。そこには、87ページもある分厚い台本、大まかに役を割り振っての読み合わせが始まると、みなさん初見にも関わらず上手に読みこなしています。頼もしいけど、私が足を引っ張っては申し訳ないと、不安が高まります。
作品の背景も演じ方を難しくさせていました。最前線のサイパンに駐留する兵士、疎開する船を見送る父兄、軍医、男子学徒隊を演じましたが、個々の登場人物の心理はどうだったのだろうか。お国のためという気持ちと家族への思いは、内面では家族への思いが勝っていたと思うけど表には出せなかったはず。どうやって自分を抑えつけていただろうか。それをどう表現するか等々、色々考えました。
それでも、稽古と自主練を重ねると段々マシになってきました。稽古の後は、疲れはありましたが、疲労困憊ではなくて心地よい疲れでした。
いろいろミスはありましたが、ご覧になられた方の感想は概ね良好で、「足を引っ張らなくてよかったー」と思いました。勉強になることもいっぱいあり、また機会があったら演じてみたいと思いました。
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