軽快な文章とストーリ展開でサクサク読めた。ちょっと荻原浩を彷彿させる。
ただ、特に初めの方では校正が甘くて、文章がおかしかったりで戸惑うところも。
また、凝り過ぎの描写が多すぎて物語が中々進まないため、無駄に長くなってる感じはするけれど、これは読んでるうちに慣れてくる。
説明不足で登場人物達の行動原理がほとんど理解できないけれど、そのうちに既成事実になってしまい段々気にならなくなり、その辺りからようやく気持ちよく物語に入っていける。
真ん中あたりで、主人公のテリー・ウェインたちがターゲットにしているはずの「ジェーク・ザ・スターダスト」が序盤に行き掛けの駄賃のように片付けられていたことが判明し、物語の着地点が読めなくなる。
後半はテリー・ウェインの成長物語なのか・・・?と思っていると、またそこから登場人物達が理解できない行動をはじめ物語は第二幕へと進む。
「ガンファイターとはそういうものだ」と言われてしまえば確かに「武士もそんな感じだったかも」という感じで、細かいところは気にしないで読めば最後まで楽しく読める。
最後は、「あれが伏線だったのか」と言った感じで気持ちよく読み終えた。
2024.2.15
文芸社