toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「あなたにオススメの」 本谷有希子

2021年07月14日 | 読書日記
中編小説が2作。

「推子のデフォルト」
とにかく気持ち悪い世界。
三崎亜紀のようにありそうで絶対にありえない世界ではなく、微妙にありそうな世界だから気持ち悪さが半端ない。
星新一が3ページで描く物語を100ページの物語にしました・・という感じの作品。

「マイイベント」
読んでいてイライラする自己中で意地悪な主人公。
彼に共感できるほど厚顔無恥な一家が彼の家にやって来る物語。
良い人しか登場しない森沢明夫や小路幸也と正反対に、嫌な人しか登場しない。

この作者はもう良いかも。。
こんな小説を「あなたにオススメ」と言われても・・・





講談社
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「量子論のすべて」

2021年07月12日 | 読書日記
別冊ニュートンから出た改訂第2版。
量子論(量子力学とそこから発展した理論をそう呼ぶらしい)の解説書。

学生時代に習ったところからずいぶん新しい解釈が増えたものだ。

量子コンピュータと量子テレポーテーションの話は興味深かった、

パラレルワールドの話はもう物理学ではなく哲学の領域。
「量子の重ね合わせ状態をつくるような物理学の実験を行えば、確実に世界の分岐がおきるはず」ってそもそもおかしくない?
そんな実験しなくても常に起こっていなければ変だし、そうだとしらパラレルワールドだらけになっちゃうじゃない。。
それで何の問題もないという理論らしいけど・・・。




ニュートンプレス
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「禁断」 今野敏

2021年07月11日 | 読書日記
「横浜みなとみらい暑暴対係」シリーズ2巻。
だけど読んだのは4冊目。

ストーリが面白く、登場人物もみんな魅力的で良いんだけど、同じ描写や説明がその場面になるたびに出てくるのでイラっとする。
初出の時は細切れに発表されたからだろうけど、単行本にする時修正して欲しかった。





徳間書店
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「水曜日の手紙」 森沢明夫

2021年07月09日 | 読書日記
「水曜日郵便局」をキーワードにした、登場人物も場所も全く関係のない連作短編集のような感じで1章と2章で2つの物語が続く。

3章になってまたそれまでとは関係の無い話が始まるが、今度はその水曜日郵便局が舞台で、そこに前2つの話の中の主人公からの手紙が届く(最初の話の時は、水曜日郵便局の場所が違うはずなのに・・・・)。
3章から森沢明夫らしい展開になって行く。

章のタイトルから分かるように4章は1章の続き、5章は2章の続きとなる。
1・4章、2・5章、3章と3篇の森沢小説を読んだ感じで、ちょっと得した気分。

「きらきら眼鏡」と同じく、キリコの喫茶店や岬の喫茶店がさりげなく出てくるのが楽しい。。





角川書店
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「それでも世界は回っている1」 吉田篤弘

2021年07月08日 | 読書日記
星の王子さまを連想させるような感じの本。
行き当たりばったりと言うか、流されて成り行きで物語が進んでゆくが、最終的には何だか分からないところで終わってしまう。
「1」とあるからこれから物語が続いていくんだろうか??




徳間書店
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「星影さやかに」 古内一絵

2021年07月07日 | 読書日記
10年後の短い物語を挟んで、終戦直前から戦後にかけての時代の東北の田舎の一家の物語が、年ごとに主人公を変えながら4話納められている。
ちょっと複雑な事情もある家庭のユニークな人たちの話だけど、結局何だったんだろう・・・。
別に読まなくても良かったかも。。





文藝春秋
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「千里眼の復活」 松岡圭祐

2021年07月07日 | 読書日記
完結したシリーズものの新章作品(だから「復活」)。
残念ながら、このシリーズもこの作者もこれを読むまで全く知りませんでした。
ところどころで、過去の話が出てくるけれど、スルーして読んでも大丈夫。

兎に角とんでもないスケールのハードボイルド。
あまりの荒唐無稽な展開と、主人公の超能力的な設定に現実味が無さ過ぎてしらけてしまうけれど、読んでるうちに引き込まれていく。
最初からファンタジーのつもりで読めば良いかも。。


冒頭様々なシーンが細切れで登場し、再び元のシーンの続きになったときはかなり時間が飛んでいて間のことが分からないような書き方になっている。
微妙な表情の変化や体の各部の動きなどから相手の心を読み取り、論理的な分析から事実を導き出すことで、千里眼と呼ばれる主人公の岬美由紀が登場して物語が大きく動き出す。
分かりにくい手法を用いたのは、美由紀がその能力で書かれていなかった部分の真実を明かしていくための布石。

物語はどんでん返しの連続で、モブキャラかと思ってた人物が実は…と言う展開がてんこ盛り。
力づくでラストに持ち込んだ感じはぬぐえないけれど、その無理やり感も含めて面白かった。

続編が月末に出るようだけど、読んでみたいかも。



角川文庫
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「わたしとトムおじさん」 小路幸也

2021年07月03日 | 読書日記
いかにも小路幸也らしいほのぼのとした余韻の作品。
登場人物と舞台が合えば「花咲小路」シリーズに入りそうな内容。

ただ、物語の進行がところどころで前後していてちょっと読みにくい。





朝日新聞出版
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「臥龍」 今野敏

2021年07月01日 | 読書日記
本当にこのシリーズは面白い。
メンバーもみんな個性的だし、他の登場人物もなかなかユニーク。

組の親分が殺されと言う単純な事件の裏にある複雑な状況。
どう謎を解いて事件を解決するのか最後まで楽しめた。
ただ、本署の捜査一課があまりにも無能に書かれすぎ。。




徳間書店
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