鉄は熱いうちに打て！高校駅伝について

　高校駅伝が明日開催される。
　この大会の度に、必ず話題になるのはケニアからの留学
生問題だ。
　昨年も触れたのだが、鎖国政策はレベルダウンを及ぼす。
　
　ここ10年で最もレベルアップした種目が、サッカーだと
いうのは、言うまでもない。
　そのサッカーが、どうやってレベルアップしたかというと
若年層の強化からである。
　五輪代表のU23を筆頭に、U20、U17と年代ごとの世界選手
権が行われている。
　95年に中田英寿らの世代が、アジア予選を初めて突破し
Wユースでもベスト8入りした事が、最近のレベルアップに
つながったのだ。
　
　例えばU17の世界大会に出場するには、U16の時に行われる
アジア予選を突破する必要がある。
　そのためには、15歳以下の頃から強化する必要がある。
　つまり高校に入る前から、多くの国際試合を経験しないと
いけない。
　
　陸上でも同じで、高校の頃から国際試合を多く経験する
必要があるのだが、まだまだプロ化には程遠い陸上で若年の
頃から国際試合を経験するには留学生と戦うのが手っ取り早
いだろう。
　現在の男子マラソンの低迷は、大学や企業をはじめとした
陸上部を持ったチームが駅伝にうつつを抜かしているのが、
理由の1つ。

　海外の強豪選手達が今やトラック経験者で占められている
のに対し、日本ではトラックレースはマイナーである。
　トラックレースの駆け引きなどが、現在のマラソンでは
絶対条件になっているのだから、トラック王国のケニアから
留学生を招いて彼らにトラック強化のレクチャーを受けるのは
当然ではないか。

　正直言って現在あらゆる種目の全国大会は、日本一だけで
なく世界に通じる人材をいかに育成するかという目的もある。
　本来なら中学から留学生とレースで勝負させるぐらいで、
なければ本当の意味でのマラソン復活は、ありえないだろう。
　留学生締め出しは、鎖国政策にあたる。
　鎖国政策に、未来はない！