加茂&岡田ジャパンのW杯アジア最終予選から20年・Part3

 今から20年前の今日97年9月28日に行われたサッカーW杯
フランス大会のアジア最終予選の第4節で、日本代表は国立に韓
国を迎えて対戦し1-2の逆転負けを喫して今節アウェーでウズベ
キスタンに勝ったUAEにも勝ち点差3を付けられる事になった。
 
 試合は勝ち点で2の差を付けていた韓国が試合開始から中盤の
中田英寿と名波浩にマンマークで貼り付き自由を与えずに日本の
攻撃を凌いでいたが、後半に入るとパスが回り始めて日本のリズム
となり62分に山口素弘がループシュートを決めて遂に先制すると
日本が完全にペースを掌握し猛攻を仕掛ける。

 ところが65分に加茂周監督は代表デビューとなった呂比須ワグ
ナーに代えて秋田豊を投入してから一気に流れが変わって韓国ペー
スになり、それでも何とか凌いでいたものの84分に上がったクロ
スを崔龍洙がヘッドで折り返し除正源がヘッドで決めて追い付くと
終了間際には李敏成のミドルシュートが決まって逆転され1-2で
敗れたのだった。

 第3節を終わって日本は1勝1分なのに対し韓国は2連勝なので
勝ち点差2でリードしていたが韓国はホームでカザフスタン&ウズ
ベキスタン相手の連勝なのに対し、日本は気温40度のアブダビで
UAE相手に引き分けていた事からの差だから気にするほどの勝ち
点差でもなかったはず。

 試合前の予想では5月の日韓戦同様に日本がパスで崩しに行くの
に対し引き分けOKの韓国が守りを固めて来る戦法が予想され、韓
国が勝つとしたら得点できずに‘何としても勝ち点3’という脅迫
観念から終盤に総攻撃を仕掛けてボールを奪われカウンターで失点
なのに対し、日本が勝つなら先取点を挙げて韓国が追い付くために
前がかりになると裏のスペースができて突けるので3点ぐらい取れ
るのではと思われていた。

 韓国が2試合をホームで戦い1週休み明けで時差や気候の差がな
いのに対して、日本は1週間前に灼熱のアブダビから戻っての一戦
だけに疲労が抜けているのかもというのが日本にとっての懸念材料
だった。

 日本はこの試合から帰化登録が済んで代表に合流した呂比須が三浦
カズと2トップを組んで得点こそ奪えないもののポストプレーなどで
活躍したのに対し、カズの方は試合中に韓国DFの足払いで尾骶骨を
痛めて動きに精彩を欠く。

 それでも日本が先制した事から先述したように‘3-0勝ちもあり
える’と思っていたのが前線でいい働きをしていた呂比須を秋田に
替えただけでなく、秋田には‘絶対に下がるな’と厳命したものの
マークするべき相手が交代でいなくなった状態で混乱させるなど
加茂采配が裏目に出た形だった。

 1-0の逃げ切りに失敗しただけでなく勝ち点3に拘って中途半
端になったところで勝ち越されるなど勝ち点3どころか1も取れず、
勝ち点差を5に広げられるという最悪のムードの中を中央アジア
遠征に出かける事になるのだ。

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