ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
技巧派ボクサーを殺すな!
3月1日にボクシングのWBAミニマム級王者の新井田豊が、
ホセ・バレラを6Rに左ボディからの連打でKO勝ちして、見事に
7度目の防衛に成功した。
ところで新井田 豊といえば01年にベテラン王者のチャナ・
ポーパオインを攻略して17戦目で世界を取りながら、燃え尽き
症候群で引退。
2年後の03年に復帰してすぐに王座に挑戦して失敗した後、
1年後に雪辱してタイトルを奪取し既に6度の防衛に成功していた。
ただ元々ディフェンシブなタイプで、安全運転するタイプだけに
試合ぶりも地味でKOも少ないので人気や注目度もイマイチだった。
‘KOはボクシングの華’とはいうものの、実は名王者と言われた
日本人ボクサーの中で倒しまくったのは 具志堅用高と渡辺二郎
ぐらい。
ただし意地の悪い見方をすれば、彼らが保持していたタイトルは
ジュニアクラスで新設されてから1年ぐらいしか経ってない時期だ。
日本人唯一ボクシングの殿堂入りし国民的ヒーローだったファイ
ティング原田は、世界戦で通算6勝しているがKO勝ちは僅かに1で
ある。
それでも‘KOが少ない’などという論調は少数派だったし、勝った
後に‘倒せなかったから・・・’などというコメントも聞いた事がなかった。
それが最近では、いくら防衛しても‘倒せなかった’などというマス
コミの論調が目立つ。
基本的に日本人ボクサーは、フィジカル的に劣る傾向が強いので
スピードを生かして出入りの激しいスタイルの方が結果を残している
傾向が強い。
だから‘倒し損なったから判定勝ち’ではなく‘ポイントをピックアップ
した末に倒す’という方が向いている。
にも拘らず‘倒せない’‘華がない’‘分かりづらい’などネガティブな
論調に支配されると、どうしてもボクサー達は ‘倒さないと’という強迫
観念に苛まれる。
技巧派王者の誉れ高かった川島郭志が、強敵相手に判定で圧勝
したにも拘らず‘倒せなくて すいません’というコメントを残していたのが、
いい例だ。
ただし格下のボーイ・アルアンを3Rでドミンゴ・ソーサを2Rで倒した
試合よりも、強敵といわれたカルロス・サラサールやセシリオ・エスピノを
判定で下した試合の方が面白かったし、彼の持ち味も出ていたように
思う。
新井田も ご多聞に洩れず、そういった論調に影響されてか筋トレ
などでパワーアップしたはずだった。
ところが肝心のKOはできず、彼本来の持ち味であるスピード型に
転換したところ格下の挑戦者とはいえ倒す事ができたのだ。
こうしたメディアのミスリードが、バ・カ○ダ一家のような まがいものを
蔓延らせる原因になった事は記憶に新しい。
亀田興毅など足を使ってスピードを生かしたスタイルの方が、向いて
いるのに無理やり‘ケンカスタイル’を強要しているとしか思えないのだ。
メディアには無責任なKOを煽るより、しっかりとした強敵との対戦を
煽ってもらいたいものである。
相手が強ければ強いほど、例え倒せなくてもボクサーは輝くものなの
だから。
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何しろ、試合を支配し続けないと出来ない勝ち方ですからね。
ただ、格闘技はレベルが上がれば上がるほどパッと見、地味になってしまうと言う哀しい宿命があるのも確か。
それでも心に残る名勝負は判定決着もしくは、KO狙いではない結果としてのKO決着、が多かったような気がします。
辰吉vs薬師寺
畑山vs坂本
ホリフィールドvsリディック・ボウ
などなど。
その他の格闘技なら
ヒョードルvsノゲイラ
五味vs川尻
とか・・・
格闘技はケンカでない以上、相手をただ倒すのが目的ではなく、ルールを元にした「価値観の共有」が一番大切だと思うんですよ。
日本の観客もこの辺の思想をそろそろ理解して観戦するべきだと思いますね。
格闘技に限らず、スポーツ全般に言えることですが。
レベルが高ければ高いほど、KOは難しくなるのは
当然ですよね。
だから判定自体は悪くないのですが、アホなマスコミは変なふうに勘違いして煽っていますからね。