先日WOWOWで初めてOAされた宇宙からのメッセージは個人
的には初見だったがスター・ウォーズと比べればムチャクチャでは
あるものの、千葉真一や真田広之に志穂美悦子だけでなく敵役では
成田三樹夫に天本英世ら東映作品や深作欣二作品お馴染みのキャラ
が出演しており それなりに楽しく見る事ができた。
特撮も赤影やキャプテンウルトラの頃よりは進化していたし、後
の戦隊シリーズなどで見るのと同じような構図のシーンが度々見ら
れたのも楽しんで見れた理由の一つだろう。
ただし敢えて文句を付けるなら主役扱いだったビッグ・モローの
声が若山弦蔵だった事。
ビッグ・モローといえば我々の世代ではコンバットのサンダース
軍曹で声は田中信夫というイメージが出来上がっているので、若山
弦蔵では大いに違和感があった。
ちなみに若山弦蔵は007を演じたショーン・コネリーやスパイ大
作戦のジム・フェルプスを演じたピーター・グレーブスの声で有名
だが、今回のビッグ・モローはヒゲを蓄えているなど貫禄十分なの
で声だけ聞けばショーン・コネリーっぽい感覚で見てしまう。
たしかにビッグ・モロー演じるゼネラル・ガルダはリーダー格だ
から若山弦蔵という事になるのかもしれないが、サンダース軍曹の
田中信夫でもミラーマンの父などの上司系の声は出している。
俳優の声は結構重要なポイントで例えばジョン・ウエインの声を
演じているのは小林昭二や納谷悟朗なのだが、2人の声質が全然違
う事から小林昭二派と納谷悟朗派に分かれるという話も聞いた事が
ある。
また俳優が年を取って風貌が変わっても吹き替え版の声は変わら
ないため、例えばトルゥー・ライズに出演していたチャールトン・
ヘストンが今一分からなかったものの吹き替え版を見れば納谷
悟朗の声だからすぐに分かったのだ。
このように俳優の‘声’というのは重要なファクターだから製作
サイドも拘って欲しいと思うのだ。