なでしこ再び頂点へ。準決勝で表れた「2つの変化」
カナダで開催されているサッカー女子W杯で日本代表は2大会連続
ファイナル進出を決めた。
今大会の日本は全試合1点差勝ちでの6連勝と勝負強さを如何なく
発揮しているのだが、ベスト4のイングランド戦では相手に主導権を
渡しての勝利だったというのが凄いところだ。
4年前に優勝した時には‘女子版バルセロナ’といわれるぐらい
華麗なパス回しで相手を崩すテクニカルなチームだったのだが、今
大会では守るべきところはガッチリ守るなどパス回しに拘らない勝
負に徹したスタイルで勝ち進んでいる。
テクニカルなスタイルは見た目は華麗ではあるものの‘ボールを
持ってナンボ'の選手が多く自分達が主導権を握っている時はいいが、
相手に主導権を握られると厳しくなるしカウンターからの失点も多
く勝負強さに欠ける。
日本の場合チーム戦や個人戦でも‘型に嵌れば強いけど、崩され
ると脆い'という傾向が強いので、ザッケローニが率いた男子の日本
代表のように‘自分達のスタイル’に拘り過ぎて失敗するケースが
多いのが特徴だ。
なでしこジャパンの強みは対戦相手や試合の状況によって戦い方
を変えられる事であり、パターンAでダメならパターンBで行くと
いう柔軟性だろう。
確かに1つの型を貫くのも魅力ではあるが国の威信をかけた国際
試合は勝ってナンボなのだから他の競技のチームや選手達は見習う
べきだし、結果が出ないにも拘らず‘自分達のスタイルを貫けたの
で悔いはない’などと言うのは自己満足でしかないのだからマスコミ
も こういう言い訳は絶対に批判するべきだ。