

透明「ごめん
ごめん
これで大丈夫かな
」




智則「す、すびばせん
・・・いきなり、吐き気が
」


透明「ごめんねぇ~



君が霊感開きやすいように、霊圧そのままに
したままだったから、圧迫されちゃったよね
」
したままだったから、圧迫されちゃったよね

智則「い、いえ
・・・圧迫っていうより、

押しつぶされたかと思いました・・・
」

透明「大丈夫
」


智則「大丈夫です
・・・しかし先生、化物過ぎ・・・
」


透明「本当に、ごめん
」


智則「はぁ~
すみません
取り乱しちゃって



でも、やっぱり先生は、ちょっと規格外な
気がします
・・・まとっている色も違うし
」



透明「おっ
ということは、視えているみたいだね
」


智則「はい
おかげさまで、何とか維持できてます


昔の感覚が戻ってきたような、変な感じです
」

透明「よしよし

それじゃぁ~、少しの時間、そのまま維持
しててごらん
」

智則「はい
」

ふぅ~っ
・・・危ない危ない




しかし、やっぱり智則くんは、感が強いみたいだ

久しぶりに開いた霊感でも、しっかりと感覚視が
できているみたいだし・・・だったら、このまま・・・。
できているみたいだし・・・だったら、このまま・・・。
5分後・・・

透明「どう
安定してきた
」


智則「はい
なんか、久しぶりに自電車乗った感じ

でしたけど、今は乗りこなせています
」

透明「うん
大丈夫そうだね
」


智則「でも、今思い出しましたけど・・・

このまま、外へ出たら・・・やっぱり・・・
」

透明「そうだね
視たくないものが視えちゃうだろうね
」


智則「ううっ
」


透明「そこで、提案なんだけど

今、ここでその子のこと視ちゃえば
」

智則「えっ
それって、もしかして
」


透明「そう
霊視してごらん
」


智則「マジですか



俺、今まで目の前の世界しか視たことないから、
遠くを霊視したことなんて・・・
」

透明「智則くん
さっきも言ったけど、霊感は必然の力


君がそこを視ようと思えば、望遠鏡のように
その世界が視えるはず

もちろん、空間を切り取るり、その場所を覗く
というよりは、自らが其処へ行くという感覚で
視野を使う必要があるけどね
」

智則「そうか
今までは、望遠鏡を覗くように視てたから

遠くが視えなかったんだ

でも・・・どうすれば・・・・。」
透明「その子のことを思い出してごらん
」

智則「えっ
思い出す
・・・こうかな
」




透明「次に、その子のところへ行こうを意識して
」

智則「・・・・・えっ
あっ
えっ
」




透明「視えた
」

智則「し、視界が変わりましたが・・・
」

透明「はぁ~
・・・智則くん


何で、私の後頭部を視てるの
」


智則「えっ
あっ
これ、先生の後頭部





って、先生
俺が視えてるものが視えるんですか
」




透明「あっ
言ってなかったっけ


一応、安全のため、君の霊感とチャンネル合わせて
いるから、視覚は共有してるよ
」
いるから、視覚は共有してるよ

智則「そ、そんなことも出来るんですか
」

透明「これは、霊感じゃないけどね

まあ、それは良いとして、いつまで先生の後頭部
視てるんだい
」
視てるんだい

智則「あっ
は、はい
すみません



先生の言葉を意識しすぎて、先生を視ちゃった
んだと思います

次こそは
・・・ぬわ~~~~っ
」



はぁ~
・・・やれやれ


自分の後頭部・・・自分のお母さんの後頭部・・・
学校の先生の後頭部・・・

どんだけ後頭部が好きやねぇん 



と心の中でツッコミながらも

壁の中・・・水の中・・・道路の真ん中・・・。
目まぐるしく変わる世界に翻弄され、一人バタバタしている
智則くんを、遠くから眺めてる私・・・



智則「はぁはぁ
」

透明「智則くん、落ち着こうよ

焦らず、じっくりとね
」

智則「はひ~っ
」

何故か疲れてる智則くん・・・

智則「ふ~っ
」

んっ
・・・よし
捉えたぞ 



続く ・・・。







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