

この後、少しボ~ッとしていた智則くん
だったが、意を決して声を張り上げる

智則「よし
考えがまとまった




俺、明日にでも話してきます
」

透明「そう
・・・ちなみに聞くけど、

なんて切り出すの
」

智則「犬
好きですか
って
」




透明「プッ
あははははははっ 




それ良いねぇ~
」

智則「だって
霊の話とか、不幸の話とか、


関係ないんですよ

それに、彼女が病んでしまっているなら、
好きなことから攻めて行くのが定石じゃないですか~
」
好きなことから攻めて行くのが定石じゃないですか~


透明「はははっ
そうだね
」


智則「俺、あの子を視た時に、気づいたんですけど

あの子、家でもひとりぼっちなんじゃないか
って


友達とかは、いるだろうけど、不幸な話をしなくちゃ
気を引けないとか・・・ちょっと、悲しすぎるし
気を引けないとか・・・ちょっと、悲しすぎるし

俺
あの子とちゃんとした友達になって、少しでも
救ってあげられたら
・・・とか、思ったんです
」

救ってあげられたら


透明「そっか
よく視ていたね
わかった



後は、君に任せるよ
」

智則「はい
任せてください
」



透明「さてと、それじゃぁ~
約束通り
感を閉じるよ
」



智則「あっ
そうだった
お願いします
」



ちょっと残念そうな智則くんだったが、
今の彼には必要のない能力だろう

私は、法具を使い智則くんの霊感を閉じる

透明「よし
閉じたよ
」


智則「・・・・本当だ
もとに戻ってる・・・。


でも、今回は霊感に助けられました

色々と考えることもできたし、先生には感謝です
」

透明「そうか、良かったよ

霊感に対するトラウマも、これで少しは緩和する
かもしれないし
今回のことは、智則くんにとっても、

良かったことかもしれないね
」

智則「はい
」

この後、少しだけ世間話をし、気合を入れ直した智則くんは、
意気揚々と帰って行った・・・

意気揚々と帰って行った・・・


透明「はぁ~
若いっていいなぁ~


頑張れ
悩めるヒーロー


その先に、意外な結果が待っていたとしても、
決して挫けるんじゃないぞ~
」
決して挫けるんじゃないぞ~


っと、意味深な言葉を残しつつ

一年後、今好きな彼女ではなく、救った彼女と手を
つないで歩いている智則くんを視界に投影しながら、
今日も頑張る透明先生なのでした~
つないで歩いている智則くんを視界に投影しながら、
今日も頑張る透明先生なのでした~

完







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