

透明「玄馬さん・・・。」
玄馬さんは、少しずつ自分の人生を
思い出しているようだ・・・。
先程視た玄馬さんの人生は過酷なものだったが
その中でも自分が幸せだったと思えることが
あるはず・・・だからこそ時間はかかれど
地獄門を抜け出し、霊界へ帰ることができた

今は、その想い出にかけるしかない・・・。
玄馬「・・・ワシは・・・幸せだった・・・
妻や子に恵まれ・・・・。」
透明「・・・・・。」
玄馬「・・・いや・・・そうではない・・・
妻や子に先立たれ・・・ワシは・・・ワシは

ヤバい

人が一生を全うする際に大切になるのは、
その死に際に何を思うか


若い時期が幸せに満ちていたとしても
死を迎える瞬間に自分を不幸と思ってしまえば
幸せだった時期を思い返すことができないこともある・・・。
死の際に走馬灯が視えるのは、こういった
満ち足りた人生を思い出せるようにとの
仏様の配慮なのだが、玄馬さんが地獄門を
抜け出すのに時間がかかってしまったのは
死に際の不幸を強く想い、後悔してしまった
からなのかもしれない・・・。
玄馬「ワシの人生は・・・意味がな・・・」
透明「玄馬さん

ありませんよ

よく思い出してください・・・幸せだった日々を

家族と睦まじく暮らしていた時を

玄馬「しかし・・・その家族は・・・」
透明「玄馬さん・・・辛いこともあったと思います

ですが、あなたが死を迎え、世を彷徨っていた時、
あなたを迎えにきてくれたのは誰でしたか

玄馬「

透明「あなたを探して

である身でありながら危険をおかしてでも
アナタを迎えに来てくれたのは誰ですか

玄馬「・・・梅子・・・・。」
透明「あなたの人生に価値がなければ、
梅子さんの想いも価値が無いことに
なってしまいます

玄馬「そうか・・・ワシは・・愛されて・・いた

・・・そんなことにも・・気づけず・・・・

通常、人が霊界へ帰る際には、守護霊様が
その手をとって導いてくれる

しかし、自分が終わりを迎えたことに気づかず
玄馬さんは、守護霊様の手を振り払って
現世に残ってしまっていた

そんな玄馬さんを、妻である梅子さんは
修行を後回しにしてでも探し回り、
導いてくれていた・・・霊修にとって
それはかなり危険なことでもある・・・。
透明「玄馬さん・・・あなたの人生に
意味はありませんでしたか


玄馬「・・・ワシは・・・幸せ者だった・・・・
ワシの人生には・・・意味があったのだ・・・・
・・・・幸せ・・だった・・・

明穂ちゃんの木人図と繋がっていた玄馬さんの木人図が
サラサラと光の粒のように消えて行き、ヨナちゃんの
身体に入っている霊魂と融合してゆく・・・。
その光景を視て、私はあらためて人の魂の美しさに
触れた気がしていた・・・。
続く・・・。







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