Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

配偶子としての閃光(イナズマベラ)

2017-01-13 20:12:00 | ベラ科

北風強めで寒~い本日のやんばるです。

まあ、日本中が寒いようですが…。

まだ2~3日この寒さが続きそう。

24℃の海水が温~く感じる週末になりそうです。

風は北~北西。雨のち曇。

〈ベラ科カンムリベラ亜科ホンベラ属イナズマベラ Halichoeres nebulosus 16年11月28日 沖縄島安和グスク〉

画像は幼魚。

まだ色彩・模様を纏い始めたばかりです。

■■

イナズマは現代では『稲妻』と書きますが、その昔は『稲夫』とも書いたのだそうです。

もちろん『稲夫』と書いても〈イナズマ〉と読みます。

元々の大和言葉の〈いなずま〉は、〈いなづま〉でもあります。

因みにこのPCでも、〈いなずま〉からでも〈いなづま〉からでも『稲妻』に変換できます。

〈つま〉の部分は、夫婦や恋人が互いに相手を呼ぶ言葉で、つまり男女に関係なく配偶者を表す言葉なのだとか。

古代、稲が開花し結実する時期に、雨に伴い雷がよく発生したため、雷光が稲を実らせるという信仰が生まれたのだそう。

それで、雷光のことを稲のつま(配偶者)という意味で『稲夫』と呼び、現在はつまの字に妻を用いる『稲妻』になったということ。

古代には稲妻は『稲交接』とも呼ばれ、元来の意味は「稲の夫」だったとか。

で、僕の勝手なイメージですが、雷光は稲の配偶者というよりは、稲を実らせるための配偶子と考えられていたのではないでしょうか。

「稲の夫」ですから、この閃光は雄側の小さな配偶子でしょうね。

それが稲、つまり雌側の大きな配偶子と出会うために交接している。

古代の人は、雷の閃光を見てそんなことを思っていたのではないでしょうか。

雄側がピカッと一瞬だけ光って消えるというのがなんというか……。

■■

え~と、さて…

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

雷は、雲と雲の間、あるいは雲と地上との間の放電によって、光と音を発生する自然現象。

すると雲あるいは曇り空とは強い繋がりがあるということでしょうか。

本種の学名種小名は『曇った』の意。

繋がってますか…? 微妙すぎますか…。

 

コメント
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