Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

擦り傷程度…(イシヨウジ)

2017-02-24 19:25:22 | ヨウジウオ科

本日はキッパリと寒ーいやんばるです。

空はドンヨリで雨交じり。

風も強めで体感の寒さがさらに…。

平年並み、あるいはそれをやや下回る寒さの週末になるようです。

風は北西。曇ときどき雨。

■■

『鳥の血に悲しめど、魚の血に悲しめず。声あるものは幸いなり』

人は、血を流す傷を負った生き物に出会ったとき、苦痛の声を上げているものには同情できるが、あげていないものには同情できない。

そんな感じの意味。もちろんそれだけの意味ではないですけど…。

明治時代の小説家で評論家の齋藤緑雨の言葉です。

もっとも、齋藤緑雨の著作はまったく読んだことがありません。

僕にこの言葉を教えてくれたのは、世界的に有名な日本のアニメ、もうすぐハリウッドで実写映画にもなる作品に登場する〈少佐〉ですから。

生きた状態から魚を捌ける人は多いでしょうけど、生きた状態から鳥を捌ける人はきっと多くはないでのでしょうね。

うちの父親は両方共できる人ですが、僕は両方共できません…。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科イシヨウジ属イシヨウジ Corythoichthys haematopterus 17年1月30日 沖縄島安和〉

当地では、近似種のクチナガイシヨウジに比べて少ない印象です。

この体の模様、何度見ても大理石を連想してしまうのですが、だから『石』なのでしょうか。

■■

学名種小名は『血のように赤い翼の』の意。

血、翼、そして本種はもちろん魚…。

で前述の緑雨の言葉を思い出したわけです。

学名の〈翼〉は、尾鰭のことを指しているようです。

僕にはまったく翼には思えませんが。

鳥の翼をイメージするのがまずいのでしょうか。

翼を持つ生物は鳥だけではなく、ムササビやモモンガ、トビトカゲやトビガエル、コウモリにトビウオにトビイカ……。

そしてカエデやハネフクベなどの植物の果実にも…。

実に様々な形がありますから、本種の団扇型の尾鰭を翼と表現するのもまあありかな…とか思えたりも。

そしてもちろんその鰭は赤いわけです。

『血のように赤い』といわれると、鮮血のような赤や濃い赤を浮かべてしまいますけど…

本種の尾鰭は、ピンクがかったほんのり赤い感じに思えて、僕には擦り傷で血が滲んでる…ように感じられたり。

 

コメント
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