Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

恩返し…(チドリミドリガイ)

2018-05-07 19:32:31 | ウミウシ

南からの風が涼しくて心地よかった本日のやんばるです。

それでももちろん夏日が続いてます。

明日は前線通過で一時強雨になりそうですが、夏日は続きそう。

そろそろ梅雨入り間近のはずなのですが、週間予報を見てもそんな気配が感じられないこの頃です。

風は南~南西。晴れ。

■■

酔った人のよろめいた歩き方を『千鳥足』といいますね。

この『千鳥』はチドリ目チドリ科の鳥のこと。

チドリ目チドリ科の鳥の多くは、足の指が一本退化していて三本しかないのだそう。そのせいで、よろめいているように見える歩き方をするため、それを酔っ払った人の歩き方に喩えたもの。

実際には、素早く走った後に急停止し、急激に方向を変えてまた走る、を繰り返すのだそうで、これは獲物を急襲するため、つまり自分がどちらの方向に進むのかを獲物に判断されにくくするための歩き方なのだとか。

急転換を繰り返して進むということはジグザグに進むということで、ジグザグに縫うことを『千鳥縫い』と呼ばれていたりするのだそう。

ところで当地には千鳥に関する昔話が二つあります。

どちらも、大筋は鶴の恩返しの千鳥バージョンって感じ。

細かな部分は違いますが、二つ共に共通しているのは、大切な人(妻や息子)を失った主人公が千鳥を助け、それが人の姿になって恩返しに来るというもの。最後は鶴と同じで、去って行ってしまうのですが。

チドリ科の鳥は当地では身近な鳥なのかというと、冬にやってくる渡り鳥というイメージ。ビーチで毎年普通に見られます。

少しの間留まって、去って行くというストーリーは、渡り鳥の姿に重なりますね。

因みに、当地でどんなチドリが見られるのかと思い、『千鳥 沖縄』で検索すると……

よしもと沖縄花月のサイトが、検索結果のトップだったり。

なるほどね…。

■■

さて…

〈チドリミドリガイ科チドリミドリガイ属チドリミドリガイ Plakobranchus ocellatus 18年4月10日 沖縄島安和〉

どの辺りに千鳥を見いだせば良いのでしょうか。

姿も動きも千鳥感ないですよね。

助けても恩返ししてくれそうな気がしないし…。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

学名種小名は『目(のような模様)のついた』の意。

青や赤や緑の眼紋が体全体に見られます。

色彩の変異型が多く、眼紋が見られないものもあるようですが。

 

コメント
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