Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

金太郎の母(ヤマンバミノウミウシ)

2018-05-25 21:18:11 | ウミウシ

空は気持ちのいい青、海は気持ちのいい凪…だった本日のやんばるです。

本日の熱中症指数は〈警戒〉レベル。そして明日の熱中症指数は〈厳重警戒〉レベル。

梅雨らしさはどこにも見当たらない日が続いてます。

風は弱い南~南西。晴天。

■■

『三枚のお札』という昔話をご存じでしょうか。

ある寺の小僧さんが、和尚さんに頼まれた用事で出かけるのですが、帰り道の途中で日が暮れてしまいます。困っているところに見知らぬ老婆が現れ、家に泊めてくれてご馳走もしてくれます。けれど小僧さんが夜中に目が覚めると、老婆は山姥の姿で小僧さんを食べるために包丁を研いでいました。小僧さんは寺を出るときに和尚さんから渡されていた三枚の札を使って、山姥から逃げ何とか寺まで戻り、和尚さんに助けを求めます。和尚さんは知恵を使って山姥を騙し、豆に化けさせて食べてしまいました。めでたしめでたし…。

とまあ僕の憶えている限りでは、こんな感じのお話です。細かな部分にはいろいろなバリエーションがあるようですが。

三枚の札という、三つの万能アイテムを使ってボスキャラから逃げるというストーリーがRPGぽくって、実はこの昔話が僕は好きなのです。小僧さんを食べようとしていた山姥を逆に和尚さんが食べてしまうというラストも印象的ですし。

山姥はいろいろな日本の昔話に登場しますよね。大抵は旅人や迷い人を自分の住処に招き入れてもてなし、でも本当は食べようとする鬼女あるいは妖怪的な存在。

グリム童話の魔女のような存在ですが、その起源を辿ると姥捨て伝説の副産物という説もあるのだとか。つまり飢餓で口減らしのために山奥に捨てられた老婆の伝承が変形したも、という説なのだそう。

そう考えると、少し悲しい存在ですね。

また、足柄山の金太郎(坂田公時)の母親が山姥という伝承もあるのだそう。

この山姥が夢の中で赤い竜と通じ、金太郎が生まれたのだとか。

こちらはちょっとファンタジックな存在ですね。

■■

さて…

〈ホリミノウミウシ科ホリミノウミウシ属ヤマンバミノウミウシ Eubranchus sp. 沖縄島安和〉

どの辺りが山姥なのでしょう。

背側突起の感じでしょうか。

あるいはヤマンバギャルのヤマンバでしょうか。黒いですし…。

ところで…

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

卵を産んでました。

 

コメント
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