台風25号は遠ざかりつつありますが、まだ沖縄島は強風域の中にすっぽり入っています。
海もまだもちろん大荒れ状態です。
まあ、今回は長時間の停電がなかったので良かったですけど…。
風は強い南東のち強い南西。雨のち曇。
■■
『肝に銘ずる』
『肝を潰す』
『肝が太い』
『肝を据える』
等々、肝という言葉の出てくる慣用句はたくさんありますね。
『肝』という字は『かん』あるいは『きも』と読みますが、『かん』と読めば臓器の一つである肝臓を指すのだとか。
『きも』と読めば、それは肝臓だけではなく、心臓や内臓全体を指すこともあるのだそう。
さらには心や精神が宿るところという意味で使われたり、『心=体の大切な部分』という意味から転じて、『物事の重要な点・急所』という意味も持つのだとか。
『肝心要』なんて言葉もありますね。
■■
さて…
〈オウギガニ科キモガニ属ヒメキモガニ Cymo andreossyi 18年8月28日 沖縄島崎山〉
画像の右上の方に、もう1個体います。
それがこちら↓
〈同種別個体 同日 同ポイント〉
たぶんペアなのでしょう。
和名に含まれる『ヒメ』は小さいことを表す接頭辞。
つまり小さなきも、小さな臓器、あるいは小さな心臓。でも毛が生えているから、きっと肝が据わっているはず…。
とまあ、ここまで和名の『キモ』を『肝』のように扱ってきましたが、実は全然違います。
本当は本種学名の属名『Cymo(キモ)』がその由来。
これはギリシャ語の『波』を意味します。
つまり『小さな波』という名を持つカニです。