6月14日マチネの観劇記です。
初日明け、4日ぶりの観劇
今回はスペシャル観劇

最前列ど真ん中で四谷怪談の世界を堪能!かなり萌えキュンだったことは否定しません(笑)3幕の釣りのシーンでは放り投げた釣り糸がこっちまで飛んでくるような……そのまま喰い付いちゃおう!と思わず……ジッと椅子に座ったままです、妄想スミマセン

2回目の観劇ということで、初日よりも余裕を持って観られたような気がします。思いっきりセンターで全てをしっかり観られたせいもあるのかマジで怖かったですね~~まさに怪談というか素でビビッていた部分も。戸板返しのシーンやお岩の怨念によって吸い込まれそうな舞台奥の暗闇がヒタヒタと迫ってくるのでゾワ~っと寒気を感じました。(3幕初めのドライアイスがこれまた良い効果!リアルに寒い・笑)そうそう、前回の時も思ったけど、前半ラストで伊右衛門が喜兵衛とお梅を斬った後に刀に引きずられていくところがあるのですが、本当にお岩の見えない力によって操られているように見えるんですよね~~その“自然さ”に脱帽
そうそう、初日に??だった件も解決。ネズミにかじられた仕官のためのお墨付きの書状が初日の時には最初から穴あき状態だったんですよね~~舞台だから?様式を大事にする種の表現特有の何か狙いがあるの??あの母サマだから大事にしまいこんでいるうちに虫食いになったとか???いろいろ無理やり考えていましたが、今回はちゃんと(笑)最初は普通に綺麗な書状だったので……やっぱり小道具のミスということかな
でも、、、あの母サマはホント良い味を出しています。イケイケシャーシャーな典型的な母サマ。まぁアノ母にしてアノ子という感じで伊右衛門がああいう風になっちゃったのも分からないではないかなぁと思ってみたりするのですが(爆!)あ、あとお墨付き絡みでもう1つ。釣りのシーンの後に伊右衛門の居所を密告しようとした秋山にお墨付きを渡して時間稼ぎしようとするんですよね~~ある意味深刻というか真面目なシーンなんだけど、舞台前方に置かれた魚篭の中に突っ込んである巨大ナマズ…のヌイグルミ(笑)が気になって気になって
なるべく視界に入れないようにしているんだけど何か笑いがこみあげてくるのよね~~あの魚篭は存在しないと自分に言い聞かせるしかない……か
今回は登場人物の言葉もしっかりと頭に入ってきたし、前後の関係性や心情の流れも随分クリアーになってきたような
伊右衛門とお岩は当時は珍しい恋愛結婚だったのね~~親同士/家同士の婚姻に関するやりとりもなく男女の恋だから仕方なく許したものの云々と言っていたので……ということは、飽かぬ飽かれぬ仲というのも本当で、そうなると3幕の夢の場面というのは……じいが勝手に思うには、過去か現在かは定かではないけれど二人の関係の真実であり幻想であり願望でもありということになるのかなぁと
世間一般では恐れられているお岩の怨念。でもその裏にある真実というのは本当は違っていて「ごくごく普通の女性」という部分を持っている。時代や環境、価値観が違うのでストレートに受け入れるのが良いのかどうかは分かりませんが、武家の娘としての姿勢を貫く、これもまた女の一部分ではあるけれど、それと同時に女として持っている抗えない/隠しきれないものが確かに存在する。道ですれ違った伊右衛門に「賤の女でございます」と言った部分にお岩の奥の奥の本心を見るようでしたね~~そして古今和歌集や詞花集の歌を本歌取り?した“オシャレ”なやり取り……まぁその後の豹変ぶりを考えると結構シュールで怖いやり取りだと思うんだけど(正体を露わにした後に伊右衛門を操るお岩の手、、、今帝劇でやってる演目に出てくる“ト”が付く人をやった時の伊右衛門さんを思い出した
)この場面で描かれるお岩の姿があるからこその真実の思い。。。何か凄く切なくてね~~


お岩さんの怨念って愛情の裏返しのように感じるんですよね。どうしようもなく好きなんだけどやるせない思いもあって、それが収まりきれずに噴き出してしまったというか……ふと気づいたのですが、伊右衛門に関わる人間たちをあれだけ無残に殺しまくっているのに憎んでも憎み切れない相手であるはずの伊右衛門自身には自らの手をかけることはしない。最後は妹の旦那=与茂七の手によって討たれてしまうんだけど、そこに至るまでのプロセス、、、逃げ回る伊右衛門を取り囲む捕りもの方!その追い詰め方、これでもかと降る現実の汚れを消すような美しい雪、そして乙女の祈り(爆!)賛否両論あると思いますが、じいはこの選曲だからこそ伝えるものがあるのではないかと……乙女の祈りの調べはお岩の溢れる思いであり、伊右衛門に対するどうしようもない思いを唄っているのではないかと思うのです。伊右衛門を追い詰めながらも周りに漂うどことなく温かい、でも刺すように冷たい、両極端の思いがほとばしるシーン。殺陣に見とれながらも心が涙で濡れてしまうような。。。
お岩さんを見ていると女という生き物の真実を見ているような感じかな~~そういうキャラクターに唯一女優さんをキャスティングしたというところに妙な説得力を感じてしまいました
女って一筋縄ではいかない生き物なのよ
初日明け、4日ぶりの観劇






2回目の観劇ということで、初日よりも余裕を持って観られたような気がします。思いっきりセンターで全てをしっかり観られたせいもあるのかマジで怖かったですね~~まさに怪談というか素でビビッていた部分も。戸板返しのシーンやお岩の怨念によって吸い込まれそうな舞台奥の暗闇がヒタヒタと迫ってくるのでゾワ~っと寒気を感じました。(3幕初めのドライアイスがこれまた良い効果!リアルに寒い・笑)そうそう、前回の時も思ったけど、前半ラストで伊右衛門が喜兵衛とお梅を斬った後に刀に引きずられていくところがあるのですが、本当にお岩の見えない力によって操られているように見えるんですよね~~その“自然さ”に脱帽

そうそう、初日に??だった件も解決。ネズミにかじられた仕官のためのお墨付きの書状が初日の時には最初から穴あき状態だったんですよね~~舞台だから?様式を大事にする種の表現特有の何か狙いがあるの??あの母サマだから大事にしまいこんでいるうちに虫食いになったとか???いろいろ無理やり考えていましたが、今回はちゃんと(笑)最初は普通に綺麗な書状だったので……やっぱり小道具のミスということかな



今回は登場人物の言葉もしっかりと頭に入ってきたし、前後の関係性や心情の流れも随分クリアーになってきたような







お岩さんの怨念って愛情の裏返しのように感じるんですよね。どうしようもなく好きなんだけどやるせない思いもあって、それが収まりきれずに噴き出してしまったというか……ふと気づいたのですが、伊右衛門に関わる人間たちをあれだけ無残に殺しまくっているのに憎んでも憎み切れない相手であるはずの伊右衛門自身には自らの手をかけることはしない。最後は妹の旦那=与茂七の手によって討たれてしまうんだけど、そこに至るまでのプロセス、、、逃げ回る伊右衛門を取り囲む捕りもの方!その追い詰め方、これでもかと降る現実の汚れを消すような美しい雪、そして乙女の祈り(爆!)賛否両論あると思いますが、じいはこの選曲だからこそ伝えるものがあるのではないかと……乙女の祈りの調べはお岩の溢れる思いであり、伊右衛門に対するどうしようもない思いを唄っているのではないかと思うのです。伊右衛門を追い詰めながらも周りに漂うどことなく温かい、でも刺すように冷たい、両極端の思いがほとばしるシーン。殺陣に見とれながらも心が涙で濡れてしまうような。。。
お岩さんを見ていると女という生き物の真実を見ているような感じかな~~そういうキャラクターに唯一女優さんをキャスティングしたというところに妙な説得力を感じてしまいました

