6月28日、東京公演千秋楽の観劇記です。
名残を惜しんでいる時間もなかったくらいあっという間に迎えた東京楽。いや~~久しぶりに完全ノックアウト!魂を完全に抜かれて終演後は抜け殻状態。幕間の時点でかなり心も体もおかしいことになってはいたのですがまさかここまで……帰り道の途中まで心臓のバクバク感と針を刺されたら涙が溢れてきそうなギリギリの状態が続いていました。もうね~~何かこの日の舞台の出来に満足しすぎて西宮に行かなくてもいいと思えた位で……いや、行くけどね、兵芸
今回は初めて(やっと?!)下手側のお席で観劇。前が中通路で広々としていて観やすかったです(若干前の列の人の頭と被りましたが何とか邪魔にならない感じ)。上手側も観やすいし、センターはもちろん!やっぱり一番照明や演出を堪能できるんですよね~~舞台奥の闇も火の玉も戸板返しも、そして最後の殺陣なんてもう~~涙モノです。でも、下手側のは役者さんたちの立ち位置の真逆側、つまりセリフや表情、空気感がダイレクトに伝わってくるんですわ。まさに私の好きなタイプのお席~~!!!受け止め返すのはしんどいんですけどね~~それが快感(笑)まさに観劇の醍醐味。
お岩さんが喜兵衛から貰った薬を飲むところ。ありがたいと頭上に掲げ平身低頭で感謝しきれないほどの感謝を込めていただく。その向きも下手なんですよね。まさにこちらに向いているのでその思いが真剣に伝わってくる。お岩さんの真の姿を垣間見るような凛としていながらも温かい空気。後から起きることが分かっているから悲しくなってしまって・・・だからこそ?!全てを知って伊藤家に乗り込むべくメイクを始めるところがあまりにも切なくて可哀想でウルウル来てしまいましたね~~今までの四谷怪談観劇では初めて!そして伊右衛門や伊藤家の人たちに対する恨みだけではない、すっかり嵌められた自分に対する悔しさ、これが本当に本当によく分かったんですね。何かもう自分までが情けないどうにもならない口惜しさを共有してしまって感情が高ぶってしましました。
とにかくね、、、お岩さんの思いが溢れてたんですよね。何だかこの公演自体がお岩さんの「気」に包まれているような。。。悔しくて悲しい、それでいて伊右衛門のことが好きで好きでたまらない純な思い。成仏できないとか女だからとかそういうものではない、まぁ女だからというところに関しては女ゆえにとも言い換えられると思うので切っても切り離せないところはあるような気がするのですが、、、観ていて「どうしてこんな馬鹿でアホで自分勝手でワガママでその場さえ取り繕えば良いと思っているような」最低な男がいいんだろう、こんな男が一番我が身を不幸にするタイプなのに、でもこういうのに惹かれる気持ちは分からないでもないような・・・と思ってしまうんですよね。でも理屈や「常識的な」賢明な判断ではない思いというのはあると思います。ゆえに自分で自分が苦しい。そのどうしようもない心、消せない業の火。端的に現れているのが夢の芝居の部分だと思うのですが、、、さらに今回ほっっんと心に沁みたのが幕切れの場面。伊右衛門と与茂七の決着シーンで発するお岩さんの叫び。三段活用?!1回目、2回目、3回目で声が違っていたんですよね。最初の2回は怨念の方が強かったけど最後はこんなに悲しい声があるのかという叫び。演じられた秋山さん泣いてた???お岩さんが自身の中で昇華しきれない、制御しようのない、自分でもどうしていいのか分からない永遠にに続く思い。。。自分の中にも何かを植え付けられたような、心に刻まれる幕引きでした。
もうぅ~~伊右衛門は何て酷い奴なのさっ!!!逐一悪どいというか、それがまたチマチマしたケツの穴の小さい奴。その場しのぎでよくまぁ生きていけるもんだと、つくづくダメンズの典型だと思いました。表情がまた・・・大きな影を背負っているならまだしも小さい影、影にならないグレーな暗さ?!(笑)ああいうのが女を不幸にするんだろうな~~でもそれを好きで好きでたまらないお岩の思いが切なくて、自分自身ではどうしようもない内面に蠢く情念と怨念が溢れ出ていました。ある意味伊右衛門はこんなにまで慕われて幸せ?!(笑)でもこの男は永遠に分からないんだろうなぁと苦笑いも!
カテコで内野バイバイ、4回目は歌舞伎っぽい見得を切るポーズをするお茶目っぷりやり切った感があったんだろうなぁと思ってじいも嬉しかったです。
名残を惜しんでいる時間もなかったくらいあっという間に迎えた東京楽。いや~~久しぶりに完全ノックアウト!魂を完全に抜かれて終演後は抜け殻状態。幕間の時点でかなり心も体もおかしいことになってはいたのですがまさかここまで……帰り道の途中まで心臓のバクバク感と針を刺されたら涙が溢れてきそうなギリギリの状態が続いていました。もうね~~何かこの日の舞台の出来に満足しすぎて西宮に行かなくてもいいと思えた位で……いや、行くけどね、兵芸
今回は初めて(やっと?!)下手側のお席で観劇。前が中通路で広々としていて観やすかったです(若干前の列の人の頭と被りましたが何とか邪魔にならない感じ)。上手側も観やすいし、センターはもちろん!やっぱり一番照明や演出を堪能できるんですよね~~舞台奥の闇も火の玉も戸板返しも、そして最後の殺陣なんてもう~~涙モノです。でも、下手側のは役者さんたちの立ち位置の真逆側、つまりセリフや表情、空気感がダイレクトに伝わってくるんですわ。まさに私の好きなタイプのお席~~!!!受け止め返すのはしんどいんですけどね~~それが快感(笑)まさに観劇の醍醐味。
お岩さんが喜兵衛から貰った薬を飲むところ。ありがたいと頭上に掲げ平身低頭で感謝しきれないほどの感謝を込めていただく。その向きも下手なんですよね。まさにこちらに向いているのでその思いが真剣に伝わってくる。お岩さんの真の姿を垣間見るような凛としていながらも温かい空気。後から起きることが分かっているから悲しくなってしまって・・・だからこそ?!全てを知って伊藤家に乗り込むべくメイクを始めるところがあまりにも切なくて可哀想でウルウル来てしまいましたね~~今までの四谷怪談観劇では初めて!そして伊右衛門や伊藤家の人たちに対する恨みだけではない、すっかり嵌められた自分に対する悔しさ、これが本当に本当によく分かったんですね。何かもう自分までが情けないどうにもならない口惜しさを共有してしまって感情が高ぶってしましました。
とにかくね、、、お岩さんの思いが溢れてたんですよね。何だかこの公演自体がお岩さんの「気」に包まれているような。。。悔しくて悲しい、それでいて伊右衛門のことが好きで好きでたまらない純な思い。成仏できないとか女だからとかそういうものではない、まぁ女だからというところに関しては女ゆえにとも言い換えられると思うので切っても切り離せないところはあるような気がするのですが、、、観ていて「どうしてこんな馬鹿でアホで自分勝手でワガママでその場さえ取り繕えば良いと思っているような」最低な男がいいんだろう、こんな男が一番我が身を不幸にするタイプなのに、でもこういうのに惹かれる気持ちは分からないでもないような・・・と思ってしまうんですよね。でも理屈や「常識的な」賢明な判断ではない思いというのはあると思います。ゆえに自分で自分が苦しい。そのどうしようもない心、消せない業の火。端的に現れているのが夢の芝居の部分だと思うのですが、、、さらに今回ほっっんと心に沁みたのが幕切れの場面。伊右衛門と与茂七の決着シーンで発するお岩さんの叫び。三段活用?!1回目、2回目、3回目で声が違っていたんですよね。最初の2回は怨念の方が強かったけど最後はこんなに悲しい声があるのかという叫び。演じられた秋山さん泣いてた???お岩さんが自身の中で昇華しきれない、制御しようのない、自分でもどうしていいのか分からない永遠にに続く思い。。。自分の中にも何かを植え付けられたような、心に刻まれる幕引きでした。
もうぅ~~伊右衛門は何て酷い奴なのさっ!!!逐一悪どいというか、それがまたチマチマしたケツの穴の小さい奴。その場しのぎでよくまぁ生きていけるもんだと、つくづくダメンズの典型だと思いました。表情がまた・・・大きな影を背負っているならまだしも小さい影、影にならないグレーな暗さ?!(笑)ああいうのが女を不幸にするんだろうな~~でもそれを好きで好きでたまらないお岩の思いが切なくて、自分自身ではどうしようもない内面に蠢く情念と怨念が溢れ出ていました。ある意味伊右衛門はこんなにまで慕われて幸せ?!(笑)でもこの男は永遠に分からないんだろうなぁと苦笑いも!
カテコで内野バイバイ、4回目は歌舞伎っぽい見得を切るポーズをするお茶目っぷりやり切った感があったんだろうなぁと思ってじいも嬉しかったです。