日常

サクラ

2010-04-15 00:40:09 | 生活
桜。

患者さんと話す。
「今年もまた桜を見れるなんて夢にも思わなかった。ありがとう。もう思い残すことはないわ。」


桜。
日本人にとっては、なにか象徴的なもの。
ピンクでキレイってだけじゃなくて。


サクラサク。
サクラチル。

どちらも5文字。
その5文字の中に込められた、
何か無限のメッセージを、受け手は読み解く。



また改めて桜を見る。

病院の窓越しに見てみる。
家の窓越しに見てみる。
上野公園を歩きながら見てみる。
不忍池に散った花びらを見てみる。

小鳥が桜の木の上で遊んでいる。
その時間の残像のように散ってくる桜の花びら。
サクラの花びらを空中に見上げる。
ピンク色の桜の花びら。その後ろに青色の空。
そこを通り過ぎる白色の雲。



自分「いやぁ、桜ってキレイですね。」
患者さん「うん、キレイ。桜見れて良かった。」
これだけの会話の中に、無限の何かを感じる。


そうして、1年、1年、過ぎていく。
去年の今頃、自分は何を思い、何を感じ、何を考えていたのかなぁ。


眠くなってきた。
お休みなさい。
また明日。
明日もいい日でありますように。

2 コメント

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Unknown (chopihapi)
2010-04-19 06:44:12
桜が患者さんの慰めや希望にもなるのですね。なぜか大病を患わない私でも理解できる感情だなぁと思いました。

なんなんでしょうね~^^、日本人の桜に対する思い入れ。その単語ひとつから湧くいろんな感情。

ディズニーランドだって、季節感が出る植物を植えてはいけないルールなのに、東京ディズニーを作る時に日本スタッフが何度も説得を試みて、例外で桜を植えたそうです。

そんな日本人の思いもすごいけど、それを例外に受け入れたディズニーもすごいなぁ。
たぶん日本で暮らしていないと解らない思いだろうに。

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散り際のよさ (いなば)
2010-04-21 12:36:34
>>>>>chopihapiさん
コメントありがとうございます。
最近は交配の面倒を見ているのでバタバタしてて、Twitterにはかろうじて思いつき書き込みしてますが、ブログ少しお休みしてました。
いろいろ書きたいことはあふれてるんですけどねぇ。


桜って、ほんと偉大な力があると思いますよ。

若い世代はキレイだなー、花見だー、上野公園だー
みたいな印象が大きいんですけど、
きっと死期を感じるくらいのときを自分が迎えると、
桜って言うのがリアリティーを迫ってくるんだと思うのですよね。
それは古来の万葉集を含めた、日本人の遺伝子のざわめきのようなものなんですかねぇ。


ディズニーランドの件は初耳です。なるほどー。そこを受け入れるディズニーも流石ですね。
その土地土地の風土って、やはり揺るがないものですし。
土地が持つにおいとかも関係しているのかなぁ。

とか言う間に、桜もあっという間に散ってしまいました。ほんと、あっという間だなぁ。
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