観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

大きな政治を期待する

2011-08-16 01:59:05 | 政局・政治情勢
大連立 谷垣首相が条件 自民執行部、解散権確保狙う 2011.8.16 01:30 MSN産経ニュース

>自民党執行部が谷垣禎一総裁の首相就任を条件に、民主党との大連立を検討していることが15日、分かった。党内には早期の衆院解散・総選挙の障害となる民主党との連立に反対論が強いため、民主党との交渉入りに際し、解散権を持つ首相ポストの獲得を条件とすることで党内の理解を得る狙いがある。ただ、衆院で圧倒的多数を占める民主党が首相を自民党に譲る可能性は少ない。民主党代表選に出馬する意向の野田佳彦財務相は大連立に意欲を示すが、実現は難しそうだ。

大連立より大事なのは憲法改正である。自民と民主が話し合わないと憲法改正は成らないつまりねじれ問題が解決することはない。日本の国益を考える限り、セコい政局論に止まってはいけないのだが。政治が幾らなんでも小さすぎる

民主党はねじれを利用して自公政権に嫌がらせを重ねてきた。自民党もねじれを利用して民主党政権に嫌がらせをした。どっちもどっちで、そろそろ手を打たないといけないはずだ。どっちも同レベルで政権にしがみつきたいだけなら、何とも情けない限り。

日本が沈没寸前になって気付くよりも、さっさと気付いてくれた方がいい。憲法改正しない限り永遠にねじれ問題の可能性は残るし、実際問題自民だろうが民主だろうがねじれの前に無力という結果は明らかで改善する見込みがあるようには見えない。先に殴ったのは民主だが、自民も殴り返したことで手を打たないといけないのである。

衆院で圧倒的多数云々は関係ない。民主は国民の支持で自民に負けている。このまま行くとまず次は惨敗である。

民主党大連立否定派は恐らく民公連立に賭けているのだろうが、成ったとしてもそれで上手く行く見込みはない。何故なら、ねじれが無くても鳩山政権は支持率を急降下させたという実績があり、民主党中心のリベラルぽい連立政権の枠組みでは結果は同じだろうから。

自民党大連立否定派は恐らく解散に追い込んだ後に民主党に大連立話を持ちかける(参議院の数の問題で)つもりだろうが、それで上手く行くだろうか?追い込んで恨みをかって、勝った後に仲良くしましょうプランはかなり虫がいいし、国民を愚弄している。普通に考えて、民主党はねじれを利用して戦うことを選ぶ可能性が高い。衆参同時選挙なら両方取れる可能性もあるが、民主党政権がそこで解散するとも限らない。

いずれにせよ、システムがそのままなら、何遍でも同じ問題が起こることだけは間違いがない。参議院は衆議院の結論を引っくり返せる強い力があり、引っくり返されれば(3分の2がない限り)衆議院は無力である。予算という国家の命綱でさえ、参議院がNOと言えば決まらないのであり、これは誰の目にも明らかな事実である。

参議院で負けたら下野すべきというタラレバ論も意味がない。何故なら、参議院で負けたら下野なんて前提は何処にもないからである。少なくとも国民はそれを承知で投票してないから、下野に民意はないのである。負けたら下野という政権選択選挙として参議院選挙が行なわれていたら、勿論選挙の結果は変っていただろう。また、一方的に政権選択を言った言わないの議論は意味がない。互いに合意できない一方的な宣言に過ぎないからであり、それでは問題は解決しないだろうし、実際に解決しなかった。

最後に簡単に纏めて意見を書くと・・・

①政治の混迷の原因の重大なひとつを断つには憲法改正(ねじれ問題の解決)しかない。熟議とか言って菅直人政権はねじれたままで運営しようとしたが、結局追い込まれてダメになった。一時息を吹き返したのは、どう見ても東日本大震災という有事のおかげである。

②合意がならない原因は政治的対立と政治的未成熟(非妥協的な姿勢)にあるが、どっちもねじれを利用したからイーブンである。

③パーシャル連合などと言って、政権が自分に都合のいいところだけ摘み食いで協力させるという手法は菅直人政権が既に試み失敗した。

④今解散しても、ねじれは解消されない(民主党の負けはほぼ確実だが、参議院では多数)。

⑤大連立して憲法改正し、ねじれ問題を永遠に終わらせるのがベストの解。

⑥首相をどちらから出すかは難しい問題だが、それ以前に今は民主党の次の代表が決まってない(厳密に言えば菅がやっぱ辞めないとか言い出す可能性もゼロではない)。こういう話し合いは当事者同士(代表と総裁)で決めるしかなく、今考えるべきは、大連立(セットで憲法改正)の可能性を残すこと。ただでさえ難しい(何度も大連立話は消えた)のだから、消極的な代表が選ばれる=ねじれ解決の道はないと考えていい。

パキスタンと中国の異常な急接近

2011-08-16 00:17:17 | 注目情報
「中国軍技術者、米最新鋭機残骸を調査…パキスタン」(2011年8月15日18時45分 読売新聞

>英フィナンシャル・タイムズ紙は15日、米特殊作戦チームが今年5月、国際テロ組織アル・カーイダ指導者ウサマ・ビンラーディンのパキスタン国内の隠れ家急襲の際に使用し、故障のため現場に遺棄した最新鋭ステルスヘリを中国軍技術者が調査していると報じた。

>パキスタン軍統合情報部(ISI)が中国からの調査要請を認めた

>同紙によると、中国技術者はヘリの残骸を調査したほか、レーダー波を吸収する機能があると見られるヘリの外板の一部を持ち帰ったという。

パキスタンと中国と言えば最近急接近のニュースがあったばかり。

「パキスタン 中国と関係強化へ」(8月14日 20時33分 NHKニュース

>パキスタンのギラニ首相は、独立記念日の14日、演説し、「中国との関係こそがパキスタンの外交政策の柱だ」と述べ、オサマ・ビンラディン容疑者殺害後、アメリカとの関係が悪化するなか、中国との関係を一段と強化する姿勢を鮮明にしました。

>「中国との関係こそが重要な柱だ。両国の関係はヒマラヤ山脈より高く、海より深い」

>「パキスタンは核兵器を保有した最初のイスラム国家だ。核のため、パキスタンの国防は揺るがない」

これはどう見ても大変なニュースである。

まず第一に中国軍が最新鋭ステルス技術を持ち帰ることは、中国の軍事力の強化という形で直接的に日本の国益を損ねる。連中がステルスヘリで尖閣・沖縄を急襲したらどうする?中国は不透明に軍事力を伸張しているが、何処が仮想敵国なのか。第一に台湾だろうが、次は日本だ。パキスタンは余計な事をしてくれた。

第二に核拡散の危険性だ。中国へ技術提供は核技術協力の見返りと考えられる。これに北朝鮮を加え、この核技術横流しトライアングルは何をするか分らない(パキスタンの核は北朝鮮と中国の協力によるらしい)。パキスタンの核が直接日本の国益に関係するとは考えにくいが、軍事政策上注視すべき事態であることは間違いない。

パキスタンとアメリカの関係について言えば、アメリカがビンラディン殺害を試みるのは当然だろう。何せ、9.11テロ以来、最大の敵だったのだから。論点はパキスタンに通告するなり協力を求めるなりすべきかということだが、パキスタン国内にビンラディンが居たのでは、パキスタンを信用しろという方が難しい。元々、パキスタン(ISI)はアルカイダやタリバンとの関係を疑われてきたのだから尚更だ。パキスタンにはアフガンの主要民族パシュトゥン人が住んでおり、軍部にパシュトゥン人は多いらしい。これが何を意味するかだ。

パキスタンがこうしてアメリカを露骨に挑発できる理由は、第一にアフガンでの事態の収束のためアメリカはパキスタンを必要としているとの計算、第二にアメリカの敵国イランの隣国の友好国だから無下に出来ないとの計算だろう。