脱原発派は原子力に未来はないと言い切るが、それはどうも完全に間違いのようである。先に紹介した「福島原発を乗り越えて」には、「長期的には原発が本命」(55p~68p)という一節があり、第4世代の原子炉として、超臨界圧軽水冷却炉・ナトリウム冷却高速炉・鉛合金冷却高速炉・超高温ガス炉・ガス冷却高速炉・溶融塩炉が具体的に研究開発されていることが挙げられており、こうした新型は高い経済性と安全性を可能とするもののようだ。福島原発事故以前の原子力ルネサンスはどうもCO2削減の大目標もさることながら、どうも具体的な技術の裏づけがあってのことらしい。その他、トリウム炉・小型原子炉などについても言及されている。
また、ウランの枯渇が懸念される原子力発電ではあるが、「プルトニウムは原子力発電の発展のためには不可欠の貴重な資源で、ウラン利用の効率を劇的に高めるほか、将来的には高速燃焼炉のような炉で高レベル放射性廃棄物を燃焼させる原子炉も開発され、それによって、高レベル放射性廃棄物の量を劇的に減らすという展望も開けつつある。」「高レベル放射性廃棄物は今は邪魔者かもしれないが、放射性が高く、高温を発するということは、それだけエネルギーが含まれているということでもあり、利用の道も開かれてくるだろう。」「石油が証明用の灯油として使われていた時代には石油の中のガソリン分は、引火点が低く危険であったために邪魔者であった。油田の中の天然ガスも瀬気宇添削の際に危険なので邪魔者扱いされてきたが、いまや大切な資源となっている。」「数千年から1万年という社会的な時間の物差しをはるかに超えた期間、高深度の地下に埋設しておく必要もないわけで、むしろ後ですぐ掘り出せるし、なおかつ十分な深度で資源を守ってやるといった考えでこの問題に対処したらどうであろうか。」(126p~127p)とある。これまでにも高速増殖炉の必要性に関して記事を書いたが、やはり資源小国の日本では、こういう決定的な技術に関して、研究開発を怠ってはならないのである。核技術とは科学技術の発展のひとつの結晶であり、日本がそこから安易に撤退するようなことがあれば(将来的にゼロと言い切った連中は間違いなくそれを示唆した)、本格的に二流国・三流国に転落しかねないと思うものである。
また、ウランの枯渇が懸念される原子力発電ではあるが、「プルトニウムは原子力発電の発展のためには不可欠の貴重な資源で、ウラン利用の効率を劇的に高めるほか、将来的には高速燃焼炉のような炉で高レベル放射性廃棄物を燃焼させる原子炉も開発され、それによって、高レベル放射性廃棄物の量を劇的に減らすという展望も開けつつある。」「高レベル放射性廃棄物は今は邪魔者かもしれないが、放射性が高く、高温を発するということは、それだけエネルギーが含まれているということでもあり、利用の道も開かれてくるだろう。」「石油が証明用の灯油として使われていた時代には石油の中のガソリン分は、引火点が低く危険であったために邪魔者であった。油田の中の天然ガスも瀬気宇添削の際に危険なので邪魔者扱いされてきたが、いまや大切な資源となっている。」「数千年から1万年という社会的な時間の物差しをはるかに超えた期間、高深度の地下に埋設しておく必要もないわけで、むしろ後ですぐ掘り出せるし、なおかつ十分な深度で資源を守ってやるといった考えでこの問題に対処したらどうであろうか。」(126p~127p)とある。これまでにも高速増殖炉の必要性に関して記事を書いたが、やはり資源小国の日本では、こういう決定的な技術に関して、研究開発を怠ってはならないのである。核技術とは科学技術の発展のひとつの結晶であり、日本がそこから安易に撤退するようなことがあれば(将来的にゼロと言い切った連中は間違いなくそれを示唆した)、本格的に二流国・三流国に転落しかねないと思うものである。