突き放す自民「お手並み拝見モード」
>民主党次期代表候補に野田佳彦財務相らが浮上したことについて、野党は「民主党が本当にすんなりまとまるのか、お手並み拝見」(自民党閣僚経験者)と冷ややかな対応に終始した。大連立構想にも、民主党政権の延命策につながるとの疑念が膨らみ、これまで積極的だった自民党派閥領(りょう)袖(しゅう)からも慎重論が相次いだ。 ※引用部下線は筆者
話を意図的に逸らしているのではないか。首相をたらい回しにすれば、ギリギリまで(4年間)は引っ張れるということは、自民党自身が証明したこと。ただ、状況が違うのは、現在、参院が過半数割れしており、衆院で3分の2を確保していないことで、今のままでは、ほぼ100%政権運営が行き詰ること。社民(あるいは共産も)の協力を仰ぐ路線は既に失敗しており、憲法改正がないなら、民主党政権をまともに運営するなら、自民か公明と組む以外の方法はないということだ。自民と組むなら大連立だが、民主党は菅退陣後の人気次第で公明と組んでもいい(公明党にとって、埋没しかねない大連立よりはよほど美味しい)ので、自民党が本気で政権をとる気があるならば(ないようにも見える)、大連立は視野に入れないとどうしようもない。仮に(ないと思うが)民主党が政権を手放したところで、参議院の数的に自民党は公明党と組んでも、過半数に達しない厳しい情勢にある。今解散があったら、自民党が勝っても、まず大連立の話は出てくる情勢にある。それが自民党に分らないはずがないと思うのだが。こういう国民にパッと見で分りにくい前提は、これまでにもこのブログで述べてきているが、政治について言うなら、必須の知識と言っていい。
>自民党の谷垣禎一総裁は9日の記者会見で、民主党代表選について「よそのうちの家庭内事情を申し上げることはない」と繰り返し、論評を避けた。
申し上げなくても、腹の内ではいろいろ考えていなくては党首失格である。もしも自分が得意でないとしても、誰かそれを言う人間がいなくては、政権運営できるはずがない。
>公明党の山口那津男代表も、野田氏の印象を問われ「他党のことだから言いづらい」とかわし「堅実なイメージか」というのがやっとだ。
公明党は菅氏とは組めないと言っているが、(当たり前の)色気は伺える。民主党が仮に必要最低限の政権運営できるとすれば、公明党と連立する可能性がもっとも高いだろう。
>町村派会長の町村信孝元官房長官は同日の派閥会合で「大連立は民主党が衆院選回避のために始めた策動」と指摘。
頓珍漢な発言。衆院が解散されたところで、自民党は大連立を策動しなければ、ほぼ政権運営できないのだから。日本政治は末期的な状況にあり、それは欠陥憲法が原因で生じているから、憲法が改正されない限り、これからも何度でも起こる。少なくとも、一度は民主党と部分的でも合意しない限り、自民党が今まともに政権運営できる可能性は限りなくゼロに近い。そういう政治の常識論が分っているなら、自民党にも色気は無くてはならないはずであり、あって大連立を無闇に批判するなら、戦っているフリをして個人的人気を稼ごうという空虚なペテン師の言と考えるより他ない。
>古賀派会長の古賀誠元幹事長が「憲政の王道に帰り、野党の第一党に政権を任せることが大事だ」と反発
欠陥憲法の王道など甚だどうでも良い。古賀氏は自民党が政権を任されたところで何も出来ない(誰がどう考えてもそうだ)のは百も承知だろう。「任された」「それでは民主党さん協力していただけませんか」とでも言うつもりなのだろうか?民主党を頼まないといけない時点で、任されるだけの能力(数)がないということになる。
>高村派の高村正彦元外相も「第二党から首相を出すのが憲政の常道だ」と歩調を合わせた。
欠陥憲法の常道も甚だどうでも良い。要するに「我々から首相を出して大連立しろ」ということではないのか。
>伊吹派の伊吹文明元幹事長も「審判を仰いで政治体制を立て直さねばならない」と早期の解散総選挙を求めるなど、領袖からの「大連立コール」はすっかり影を潜めた。
立て直した後のシナリオは見えている。普通に考えて大連立だ。ギャグで言っているのではないのである。冗談みたいな政治状況にあるということであり、その原因は欠陥憲法に違いない(自分の頭で普通に考えれば、他の結論は出ないと思う)。
政治家というものは、本音と建前を使い分けると言うが、普通にやる気があるなら、人気と数・選挙は考えているはずだ。表面の言葉に踊らされてはいけない。大連立コールが影を潜めたところで、すなわち大連立を考えていないということにはならないのである。
ところで、今日の政治家の発言で面白かったのはこれ。
「首相は消火器詐欺」と自民・義家氏
>自民党の義家弘介氏は10日の参院予算委員会で、菅直人首相が2日の民主党代議士会で「大震災への取り組みに一定のめどがついた段階で若い世代に引き継ぐ」と述べた退陣表明を「消火器詐欺と同じ」とこき下ろした。
>義家氏は「『消防署の方から来たものだが、消火器を買っていただけないか』という、古典的詐欺のパターンだ。問題になったら、『いや、私は消防署の人間だと言った覚えはない。消防署の方角から来たといった』という言い訳しているのと等しい」と批判。
まったくその通り。鳩菅覚書を見る限り(それを否定したとは寡聞にして聞かない)、菅氏は二次補正編成の目処がついたら、退陣すると言ったに等しい。冷温停止がどうのこうの、がれきの撤去がどうのこうのと言うのは、義家氏の言う消火器詐欺と見ていいだろう。
詐欺はバレた時点で終わりである。どんなに詐欺じゃないと言い張っても意味はない。詐欺じゃないなら、もっともな説明ができるだろうし、自分は言い訳があるなら是非聞いてみたいと思うが、覚書が出てきている以上、まずそれは無理だと考える。すなわち、菅首相は粘れば粘るほど人気を落とす(政治家として首相として代表として疑いなく致命的だ)ので、ジタバタしない(誤りを認めて二次補正後の目処がつき次第退陣する)のが再善解ということになる。
要は落としどころは書いてある通りに二次補正に目処をつけて、菅氏は「約束通り」退陣。もうそれでいいではないか。菅氏がそのシナリオに不満があるとしても、これまで不信任案騒動などでよほど追い込まれていた以上、どう足掻いたって逆転の可能性はないように思える
あるとすれば、それこそ大連立ぐらいなものだろう。党を割ろうと言う議員も出てくるかもしれないが、個人的な見解を言わせてもらうなら、自分の考えるような憲法改正が出来るならば、大連立は悪くないと思う。大連立に罪の部分があるとしても、憲法を改正し政治を安定させることの功は非常の大きいものがあるに違いない。
結局のところ、政治は政治家次第。自分はせめてもブログに意見を書くのみである。
>民主党次期代表候補に野田佳彦財務相らが浮上したことについて、野党は「民主党が本当にすんなりまとまるのか、お手並み拝見」(自民党閣僚経験者)と冷ややかな対応に終始した。大連立構想にも、民主党政権の延命策につながるとの疑念が膨らみ、これまで積極的だった自民党派閥領(りょう)袖(しゅう)からも慎重論が相次いだ。 ※引用部下線は筆者
話を意図的に逸らしているのではないか。首相をたらい回しにすれば、ギリギリまで(4年間)は引っ張れるということは、自民党自身が証明したこと。ただ、状況が違うのは、現在、参院が過半数割れしており、衆院で3分の2を確保していないことで、今のままでは、ほぼ100%政権運営が行き詰ること。社民(あるいは共産も)の協力を仰ぐ路線は既に失敗しており、憲法改正がないなら、民主党政権をまともに運営するなら、自民か公明と組む以外の方法はないということだ。自民と組むなら大連立だが、民主党は菅退陣後の人気次第で公明と組んでもいい(公明党にとって、埋没しかねない大連立よりはよほど美味しい)ので、自民党が本気で政権をとる気があるならば(ないようにも見える)、大連立は視野に入れないとどうしようもない。仮に(ないと思うが)民主党が政権を手放したところで、参議院の数的に自民党は公明党と組んでも、過半数に達しない厳しい情勢にある。今解散があったら、自民党が勝っても、まず大連立の話は出てくる情勢にある。それが自民党に分らないはずがないと思うのだが。こういう国民にパッと見で分りにくい前提は、これまでにもこのブログで述べてきているが、政治について言うなら、必須の知識と言っていい。
>自民党の谷垣禎一総裁は9日の記者会見で、民主党代表選について「よそのうちの家庭内事情を申し上げることはない」と繰り返し、論評を避けた。
申し上げなくても、腹の内ではいろいろ考えていなくては党首失格である。もしも自分が得意でないとしても、誰かそれを言う人間がいなくては、政権運営できるはずがない。
>公明党の山口那津男代表も、野田氏の印象を問われ「他党のことだから言いづらい」とかわし「堅実なイメージか」というのがやっとだ。
公明党は菅氏とは組めないと言っているが、(当たり前の)色気は伺える。民主党が仮に必要最低限の政権運営できるとすれば、公明党と連立する可能性がもっとも高いだろう。
>町村派会長の町村信孝元官房長官は同日の派閥会合で「大連立は民主党が衆院選回避のために始めた策動」と指摘。
頓珍漢な発言。衆院が解散されたところで、自民党は大連立を策動しなければ、ほぼ政権運営できないのだから。日本政治は末期的な状況にあり、それは欠陥憲法が原因で生じているから、憲法が改正されない限り、これからも何度でも起こる。少なくとも、一度は民主党と部分的でも合意しない限り、自民党が今まともに政権運営できる可能性は限りなくゼロに近い。そういう政治の常識論が分っているなら、自民党にも色気は無くてはならないはずであり、あって大連立を無闇に批判するなら、戦っているフリをして個人的人気を稼ごうという空虚なペテン師の言と考えるより他ない。
>古賀派会長の古賀誠元幹事長が「憲政の王道に帰り、野党の第一党に政権を任せることが大事だ」と反発
欠陥憲法の王道など甚だどうでも良い。古賀氏は自民党が政権を任されたところで何も出来ない(誰がどう考えてもそうだ)のは百も承知だろう。「任された」「それでは民主党さん協力していただけませんか」とでも言うつもりなのだろうか?民主党を頼まないといけない時点で、任されるだけの能力(数)がないということになる。
>高村派の高村正彦元外相も「第二党から首相を出すのが憲政の常道だ」と歩調を合わせた。
欠陥憲法の常道も甚だどうでも良い。要するに「我々から首相を出して大連立しろ」ということではないのか。
>伊吹派の伊吹文明元幹事長も「審判を仰いで政治体制を立て直さねばならない」と早期の解散総選挙を求めるなど、領袖からの「大連立コール」はすっかり影を潜めた。
立て直した後のシナリオは見えている。普通に考えて大連立だ。ギャグで言っているのではないのである。冗談みたいな政治状況にあるということであり、その原因は欠陥憲法に違いない(自分の頭で普通に考えれば、他の結論は出ないと思う)。
政治家というものは、本音と建前を使い分けると言うが、普通にやる気があるなら、人気と数・選挙は考えているはずだ。表面の言葉に踊らされてはいけない。大連立コールが影を潜めたところで、すなわち大連立を考えていないということにはならないのである。
ところで、今日の政治家の発言で面白かったのはこれ。
「首相は消火器詐欺」と自民・義家氏
>自民党の義家弘介氏は10日の参院予算委員会で、菅直人首相が2日の民主党代議士会で「大震災への取り組みに一定のめどがついた段階で若い世代に引き継ぐ」と述べた退陣表明を「消火器詐欺と同じ」とこき下ろした。
>義家氏は「『消防署の方から来たものだが、消火器を買っていただけないか』という、古典的詐欺のパターンだ。問題になったら、『いや、私は消防署の人間だと言った覚えはない。消防署の方角から来たといった』という言い訳しているのと等しい」と批判。
まったくその通り。鳩菅覚書を見る限り(それを否定したとは寡聞にして聞かない)、菅氏は二次補正編成の目処がついたら、退陣すると言ったに等しい。冷温停止がどうのこうの、がれきの撤去がどうのこうのと言うのは、義家氏の言う消火器詐欺と見ていいだろう。
詐欺はバレた時点で終わりである。どんなに詐欺じゃないと言い張っても意味はない。詐欺じゃないなら、もっともな説明ができるだろうし、自分は言い訳があるなら是非聞いてみたいと思うが、覚書が出てきている以上、まずそれは無理だと考える。すなわち、菅首相は粘れば粘るほど人気を落とす(政治家として首相として代表として疑いなく致命的だ)ので、ジタバタしない(誤りを認めて二次補正後の目処がつき次第退陣する)のが再善解ということになる。
要は落としどころは書いてある通りに二次補正に目処をつけて、菅氏は「約束通り」退陣。もうそれでいいではないか。菅氏がそのシナリオに不満があるとしても、これまで不信任案騒動などでよほど追い込まれていた以上、どう足掻いたって逆転の可能性はないように思える
あるとすれば、それこそ大連立ぐらいなものだろう。党を割ろうと言う議員も出てくるかもしれないが、個人的な見解を言わせてもらうなら、自分の考えるような憲法改正が出来るならば、大連立は悪くないと思う。大連立に罪の部分があるとしても、憲法を改正し政治を安定させることの功は非常の大きいものがあるに違いない。
結局のところ、政治は政治家次第。自分はせめてもブログに意見を書くのみである。