【業務連絡:希望者全入への道】(その3)
《子どもの貧困と高校進学》
【平成26年】
《子どもの貧困対策の推進に関する法律》
基本的施策
《子どもの貧困率、生活保護世帯に属する子どもの高等学校等進学率等子どもの貧困に関する指標及び当該指標の改善に向けた施策 》
たとえば千葉県。
《県内の生活保護を受ける子どもの高校などへの進学率は一四年度、県全体より約七ポイント低い。県は貧困の世代間連鎖を防ぐため、現在策定中の「子どもの貧困対策推進計画」で、一九年度には県全体の進学率に近づけることを目標に掲げている。》(東京新聞2015年12月10日)
ところが。今年の会の要望書への回答によれば、何も改善されていない。
(平成27年・平成28年・平成29年)
【千葉県全体の進学率】
98.6%・・・98.8%・・・98.9%。
【生活保護受給者の進学率】
91.7%・・・88.3%・・・90.7%。
そして毎年「定員内不合格」にされる約160人のなかに、「生活保護受給者」は含まれているか?という質問には、【回答:個人情報等の関係があり、調査しておりません。】という。
進学率は下がっている。
定員が空いているのに、定時制高校さえ入学拒否をする。
でも、調べる気はない。
これでは、「子どもの貧困法」? 「そんなの関係ねー」という態度ではないのか。
◆
沖縄県はもっとやる気がない。
《平成30年度、全卒業生の進学率は、全国99.0%、沖縄97.6%に対し、
生活保護受給世帯は、全国93.7%、沖縄87.0%》
定員内不合格を160名以上出している千葉と沖縄の両方が、生活保護受給者の進学率が全国平均を大幅に下回っています。
また千葉県は改善数値の「目標」を、「県全体の進学率」としていますが、沖縄県は、「全国の保護受給世帯の高校進学率を目標」としているのだそうです。
わざわざ、全国の「低い」方を目標にする、というのです。
これは、あまりに志が低すぐぎるでしょう。
◆
だけど、「貧困」も「社会的養護」も「障害」も、子どもは「自分のせい」だと思わされているから誰も声をあげない。
学校にも行政にも都合がいいのだろう。こうして、いつも0.3%の子どもたちが、「忘れられた子ども」「存在しない子ども」のように扱われ続ける。
教育委員会や高校の先生たちは、これが「公平・公正」だと本気で思っているんだろうか?
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