アンダンテ ~私の歩幅で~

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子守唄とワルツ

2006年02月08日 | 音楽
ブラームスの子守唄とブラームスのワルツ。
どちらも有名な曲だと思います。

子守唄は、「5つの歌曲」作品49の中の4番目の曲です。
(1968年出版)

ブラームスは、故郷ハンブルグで
女性合唱団の指導をしていたことがあります。
その合唱団の団員のひとりであるベルタ・ポルプスキーが
後年(1968年)次男を出産したとき、
お祝いとしてプレゼントしたのが、
いわゆる「ブラームスの子守唄」です。

ベルタ・ポルプスキーはウィーン出身で、
ウィーン風のワルツについて、
ブラームスにもいろいろ教えていたようです。

その影響で、デトモルトの宮廷の合唱指揮者をしていた頃、
ブラームスは小さなワルツをいくつか作曲しました。
その中の何曲かが、後のワルツ集(作品39)に活用されたようです。

その後、ブラームスはウィーンに移り住み、
ブラームスの作品に対して好意的な批評をしてくれる
音楽評論家のハンスリックに、
日頃の感謝を込めて贈ったのがワルツ集です。
(作品39、1866年出版)

その当時は、あのヨハン・シュトラウスの全盛期でした。

ウィーンの雰囲気が気に入り、
シュトラウスの才能を高く評価したブラームスが、
そのときの気持ちを形にしたものがワルツ集なのだと思います。

ブラームスのワルツは、
シュトラウスのような楽天的で陽気なものではなく、
ブラームス独特の音が鏤められたブラームス色です。

独奏用のワルツの左手パートだけピアノで弾いてみると、
とてもワルツとは思えないような旋律もあるのですが、
右手と一緒に演奏すると、素敵なワルツになるんです。

私から見たブラームスのワルツについては、
改めて、もう少し書きたいと思います。