用事を済ませた私は、バスに乗り込んだ。
直前に、同じ経由のバスが1台行ったばかりだったこともあり、
乗客の数は座席数の半分ほどだった。
道路事情にも左右されるが、目的地までの所要時間は、
だいたい20~30分というところ。
大きめのバッグから本を取り出し、読み始めた。
日差しがほとんどなかったので、窓から差し込む光もなかった。
車内は、ほどよく暖房がきいており、座席もあたたかで。
適度なぬくもりと、適度な揺れで、眠くなってきた。
あとどれくらい?
本から目を離した私の目に映ったのは、馴染みのある景色。
もうじき終点だわ。
本を閉じ、バッグに入れて、窓の外をぼんやりと眺めていた。
駅に到着した。
時刻表を見ると、どうやら電車は行ったばかり。
次の電車まで少しばかりの時間がある。
駅構内と言っても良いところに、
こぢんまりとしたベーカリーカフェがあるのを思い出し、
おいしそうなパンを2~3コ買うことにした。
店内に入り、あれこれ見て、パンを3つトレーにのせた。
レジへ向かう私は、ひとりの紳士とすれ違った。
その人は、あたたかいコーヒーを持っていた。
レジで私は「コーヒーのテイクアウトはできますか?」
と訊いてみた。
敢えて訊く必要もないと思ったが、訊いた。
「はい、できますよ。お砂糖とミルクはどうなさいます?」
という言葉が返ってきた。
「両方とも、お願いします。」
「ありがとうございました!」
コーヒーを片手に改札口を通り、プラットホームへ。
次の電車を待つ人は、まだ何人もいない。
そこは、目の前に看板などなく、間近に建物もなく、
少し先まで、ちょっとした視界が開けている場所。
ゆっくりとベンチに腰掛けてみる。
バッグをひざの上に置き、
コーヒーの入った紙コップを両手で包むようにして持った。
遠くに名残の紅葉のある景色を眺めながら、
プラットホームで、ゆっくりとコーヒーを飲む。
いつもなら、アッという間に過ぎてしまう短い時間が、
ゆっくりと流れて行った。
とても贅沢なひととき。。。
直前に、同じ経由のバスが1台行ったばかりだったこともあり、
乗客の数は座席数の半分ほどだった。
道路事情にも左右されるが、目的地までの所要時間は、
だいたい20~30分というところ。
大きめのバッグから本を取り出し、読み始めた。
日差しがほとんどなかったので、窓から差し込む光もなかった。
車内は、ほどよく暖房がきいており、座席もあたたかで。
適度なぬくもりと、適度な揺れで、眠くなってきた。
あとどれくらい?
本から目を離した私の目に映ったのは、馴染みのある景色。
もうじき終点だわ。
本を閉じ、バッグに入れて、窓の外をぼんやりと眺めていた。
駅に到着した。
時刻表を見ると、どうやら電車は行ったばかり。
次の電車まで少しばかりの時間がある。
駅構内と言っても良いところに、
こぢんまりとしたベーカリーカフェがあるのを思い出し、
おいしそうなパンを2~3コ買うことにした。
店内に入り、あれこれ見て、パンを3つトレーにのせた。
レジへ向かう私は、ひとりの紳士とすれ違った。
その人は、あたたかいコーヒーを持っていた。
レジで私は「コーヒーのテイクアウトはできますか?」
と訊いてみた。
敢えて訊く必要もないと思ったが、訊いた。
「はい、できますよ。お砂糖とミルクはどうなさいます?」
という言葉が返ってきた。
「両方とも、お願いします。」
「ありがとうございました!」
コーヒーを片手に改札口を通り、プラットホームへ。
次の電車を待つ人は、まだ何人もいない。
そこは、目の前に看板などなく、間近に建物もなく、
少し先まで、ちょっとした視界が開けている場所。
ゆっくりとベンチに腰掛けてみる。
バッグをひざの上に置き、
コーヒーの入った紙コップを両手で包むようにして持った。
遠くに名残の紅葉のある景色を眺めながら、
プラットホームで、ゆっくりとコーヒーを飲む。
いつもなら、アッという間に過ぎてしまう短い時間が、
ゆっくりと流れて行った。
とても贅沢なひととき。。。