アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

贅沢なひととき

2006年12月08日 | 雑記
用事を済ませた私は、バスに乗り込んだ。
直前に、同じ経由のバスが1台行ったばかりだったこともあり、
乗客の数は座席数の半分ほどだった。

道路事情にも左右されるが、目的地までの所要時間は、
だいたい20~30分というところ。
大きめのバッグから本を取り出し、読み始めた。

日差しがほとんどなかったので、窓から差し込む光もなかった。
車内は、ほどよく暖房がきいており、座席もあたたかで。
適度なぬくもりと、適度な揺れで、眠くなってきた。

あとどれくらい?
本から目を離した私の目に映ったのは、馴染みのある景色。
もうじき終点だわ。
本を閉じ、バッグに入れて、窓の外をぼんやりと眺めていた。

駅に到着した。
時刻表を見ると、どうやら電車は行ったばかり。
次の電車まで少しばかりの時間がある。

駅構内と言っても良いところに、
こぢんまりとしたベーカリーカフェがあるのを思い出し、
おいしそうなパンを2~3コ買うことにした。

店内に入り、あれこれ見て、パンを3つトレーにのせた。
レジへ向かう私は、ひとりの紳士とすれ違った。
その人は、あたたかいコーヒーを持っていた。

レジで私は「コーヒーのテイクアウトはできますか?」
と訊いてみた。
敢えて訊く必要もないと思ったが、訊いた。
「はい、できますよ。お砂糖とミルクはどうなさいます?」
という言葉が返ってきた。
「両方とも、お願いします。」

「ありがとうございました!」

コーヒーを片手に改札口を通り、プラットホームへ。
次の電車を待つ人は、まだ何人もいない。

そこは、目の前に看板などなく、間近に建物もなく、
少し先まで、ちょっとした視界が開けている場所。

ゆっくりとベンチに腰掛けてみる。
バッグをひざの上に置き、
コーヒーの入った紙コップを両手で包むようにして持った。

遠くに名残の紅葉のある景色を眺めながら、
プラットホームで、ゆっくりとコーヒーを飲む。

いつもなら、アッという間に過ぎてしまう短い時間が、
ゆっくりと流れて行った。

とても贅沢なひととき。。。

カンツバキ (寒椿)

2006年12月08日 | 誕生花
   

<12月8日の誕生花>
  カンツバキ
   ・椿(つばき)科
   ・学名 : Camellia sasanqua cv. Fujikoana
         Camellia = ツバキ(カメリア)属
         sasanqua = サザンカ
   ・原産地 : 中国

<花言葉>
  謙譲、愛嬌、秀絶

今日の誕生花、カンツバキの
花色は、淡紅、濃紅が基本ですが、
園芸品種には桃や白もあります。

八重咲きで、花びらは、あまりシワシワにならないとか。

開花時期は、11月頃~3月頃です。

枝は横方向に伸びるため、背丈が高くなりません。
背丈が高くなる品種としては、
「獅子頭(ししがしら)」や「立寒椿(たちかんつばき)」
などがあります。

山茶花(さざんか)の花に、とてもよく似ています。
山茶花の変種とか。
園芸品種が多く、それぞれ名前がつけられています。
(学名にもなっています。)

花が少なくなる秋から冬にかけて、
彩りを添えてくれるカンツバキ。
少しでも工夫して、よりたくさんの花を・・
・・ということで、園芸品種が増えたのでしょうか?

花があると、それだけで、気持ちも華やぎますね。

冷たい空気の中で、綺麗に咲くカンツバキ。
頬が緩むのと同時に、背筋をピンと伸ばしたくもなります。