OL主婦の小さな幸せ。

日々の出来事や小さな幸せ、お出かけ、身近なエコ、環境問題、フェアトレード、鳥のこと、アロマなどを綴っています。

昨年の映画ですが・・②「いのちの食べ方」

2009年04月11日 | 環境問題・食


“「いただきます」って、誰に言いますか?”


世界中の映画祭で大反響を呼び、数々の賞を受賞した「いのちの食べ方」を観る機会に恵まれ、先月★suika★さんと観て来ました。
(2005年ドイツ・オーストリア。日本では2007年11月~始まり2008年全国各地で1年間ロングランで上映)

食べ物があふれる現代、でも生産される現場と消費する私達は、あまりにもかけ離れている。
私達のいのちを支える食料・・しかしその生産現場は想像以上に無機質。
そんな食糧生産をの実態を淡々と映し出しながらも、“食=いのち”を改めて訴え、私達が生きていることの意味を問う、食のドキュメンタリーです。


以下、ワタクシの本意でない表現も出てきますので、そのあたりお汲み取りいただけると幸いです。

動物も植物も自然から切り離され、人工的な環境の中で育てられる。
ナレーション・音楽は一切無く、飛行機や自動車・工場などの機会音のみで、映像は続きます。

ベルトコンベアーで高速に移動させられるヒヨコたちは、機械的に予防接種され、広大な体育館のような施設で、一生陽の光を見ることは無く若鶏に成長する。

牛の人口受精を行う人に「願い」は感じられず、牛の帝王切開現場にも「誕生の喜び」という感情は見えてこない。

そのままそれは地平線となりそうな、広大なビニールハウスに覆われた畑。
農薬にさらされ育てられたパプリカやトマトの収穫に、「大地の恵み」という絵は無い。

小型飛行機からのひまわり畑への薬品散布。
直後の枯れたひまわりたち。

巨大なマジックハンドで揺さぶり落とされる木の実。

自動車工場のように無駄なく加工される、大きなマグロ。

何秒か前まで生きていた“いのち”が“食肉”として加工されて運ばれて行く。

どれも徹底的な効率化のもとに処理され、出荷されます。

大地と引き離された食糧生産。
そこにいのちを育てる、という概念は見えてきません。

何でもパック詰めされて売られている現代。
どのような工程で私達の手に届くのか、あまりにも知らされていない。

でも私達は、これからも様々な植物や動物を摂取して生きていきます。
この映画を観て、「もうお肉は食べない」「野菜は有機栽培のものだけを買おう」と感じる人もいるかもしれない。
それもアリでしょうが、でもこの現実を忘れてはならないし、しっかり認識して生きていかなければいけないと思います。

見なくても、知らなくてもいいことかもしれません。でも知らないよりは、知っておいた方がいい、絶対に。


「輸入してまで食べ残す、不思議な国、日本」(ずっと昔のACのCMより)

世界各国から様々な“味”を取り寄せ、どこまでも追求するグルメ大国、
それでいて食べ残し世界NO.1でもある日本。

だからこそ、

「食べる」ことを真剣に考えさせられました。
私も、美味しいものが並ぶと嬉しい。でも残さず食べることは当たり前に、もっと大切にありがたく食べよう。
そして、食べなくてもいいものは食べずにいこう。


『いただきます』は神様に言うのではなく

“食べ物”になってくれた“いのち”に対して言うのだ、
と改めて思った映画でした。



コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お花見は地元で | トップ | 鎌倉散策♪古民家カフェ編 »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
もこさんへ (win)
2009-04-13 22:11:47
もこちゃん、おこんばん

ご近所の?お子さんが、フライドチキンや魚の切り身の絵を!
うーーん身近に体験するとショック大きいだろうね。。。
水族館とか行ったことなければ、また特に教えなければ
切り身は仕方ないにしても、フライドチキンって・・

>最近増えた1枚・・
私なんて退職してから2・3枚増えたよ~^^;
返信する
Unknown (もこ)
2009-04-13 11:57:15
こんにちは~^^
こちらに越してきたばかりのお子さんと、
鶏や魚なんかの動物の絵を一緒に描いたことがあったんだけど
フライドチキンや、魚の切り身の絵を描いて、本当にびっくりしたことがあったよ!
ショックだったな~!

この映画、たくさんの人に是非みてもらいたいね。

いただきますは、命に対して・・
ほんとそうだね!
いい言葉をありがとう^^


>でも最近増えた1枚って何?^^
体”全体”の、脂肪なの~(笑+泣)
返信する
まささんへ (win)
2009-04-12 17:06:30
こんにちは^^

坊ちゃん、鶏をさばくところを目撃?したのですね!
鶏肉の元の姿を見て、坊ちゃんなりに理解できたかな?
でも魚は切り身で泳いでる・・って思ってる人もまだ
いるみたいだから、本当に多くの人に見てほしい映画です。

ただ、これは記事には書かなかったのですが、どうせならパック詰めされてスーパーなどの店頭に並ぶまでの過程も、写した方が効果的だったのでは・・と思いました☆
返信する
不動明王の山ちゃんさんへ (win)
2009-04-12 17:02:13
山ちゃん、お久です^^
お忙しそうなので、ちょっとコメ控えてましたが
大丈夫ですか??
また参上しますねー♪

「いただきます」はいのちに対していう言葉、
私も忘れずにいこうと思います^^
返信する
★suika★さんへ (win)
2009-04-12 16:45:15
に1ヶ月かかりました
何度も書いては消し、草稿日の日付は更新されていく・・

食べ物はいのち、ということを特に子供達や若い年代に
知ってもらいたいですね。
「子供には見せられない」と言う人もいましたが、子供にこそ見せないといけないんじゃないかな。。。
あえて子供を連れて行った人の方が多かったみたいだけど

美味しいモノはやめられないけど、ここまででいいかな☆っていう
線はひきたいと思います。
満足度のラインは低くていい。
そんな風にも思いました。
返信する
いただきますの意味 (まさ)
2009-04-12 14:59:48
一体どのくらいの人が いただきますの意味を知っているのかなぁ あまりに生命が感じられなくなった食品売り場 台湾の田舎の朝市でトリをさばく様子を不思議そうに見た息子 実感がわかないんだろうなぁ 多くの人に見てほしいですね
返信する
こんばんわ (不動明王の山ちゃん)
2009-04-11 20:08:06
お久しぶりでーーーす♪
どッ疲れの僕をお許しください。。(笑)

『頂きます』ちゃんと、命に対して言う言葉。。
感動する一言でもあるんですよね~
感謝の意を表さなきゃね☆

↓下のニャンズに癒されて帰ります。ニコッ
返信する
Unknown (★suika★)
2009-04-11 11:05:52
深い映画でしたね。大切なことをしっかりと認識させてくれた映画でした。

そして最期のフレーズに共感します。

食べる前に感謝の気持ちを忘れず”いただきます”を言うこと。誰に対してそれを言うのかが、おのずと分かった映画でもあります。

現代の人のこころに強く響いた映画だからこそHITした映画だとも思いました。

やっぱり美味しい物を頂くときって「幸せ」な気持ちになりますよね
返信する

コメントを投稿

環境問題・食」カテゴリの最新記事