札幌の中心部にある「知事公館」 (中央区北1条西16丁目)。
公館の北側を北1条通り(旧5号線)が走っていて、公館の前を通るだけでした。
瀟洒な建物が建っているな~と言う印象しかなかったのですが、敷地の中に
入ってみました。
まずは知事公館の歴史を。
現在の知事公館の敷地一帯は、明治8(1876)年、旧鶴岡藩士族(現在の山形県)に開拓させて、桑を植えて桑園を営んでいいました。
現在、この場所から北側にかけて「桑園」(そうえん)の地名で呼ばれています。
知事公館の敷地の中にも、桑園の由来を記録、記念した碑がたっています。
明治25(1893)年頃に桑園は払い下げされ、知事公館の敷地は開拓使にいた
森源三が購入し、桑園を経営していました。
大正4(1915)年、三井合名会社に売却されて、同社の別邸が建設されました。
昭和11(1936)年、この別邸の隣に現在の知事公館が新築されて「三井別邸新館」
と呼ばれました。
戦後、GHQに接収されましたが、昭和27(1952)年に札幌市に所有者が移り
昭和28(1953)年に敷地等も含めて北海道の所有になりました。
以来、行事や会議などに使われています、建物内も見学もできます。
暖炉がついてます・・・豪華
公開区と呼ばれる小公園は、4/29~11/30まで一般に開放されています。
敷地内には小川が流れています。
綺麗に手入れされた緑の芝がとても綺麗でした。
北海道の美唄出身の彫刻家、安田侃氏の作品(意心帰)と、
世界的彫刻家、流政之氏の作品(サキモリ)があります。
周りには、ニョキニョキと高層マンションが立ち並んでいますが、この一角は
周囲の雑音を遮断するほどの、緑にあふれています。
私が行ったときには、小さい子供連れの両親、お爺さんと孫が芝生の上で
遊んでいました。都心の遊び場としては、穴場だと思います。
現在、敷地の中には、三岸好太郎美術館、知事の公宅や道職員幹部の公宅も
あります。
その公開区の中に、なんと竪穴式住居跡の遺跡が…。擦文文化(約1000年前)のものだそうです。案内板によると、敷地内に17個も住居跡があるとか。
写真の真ん中の窪みが竪穴式住居の跡です。解りましたか?
その昔から、この場所は人が集う場所だったのでしょうかね?
交通アクセス
駐車場 知事公館にはなし 北1条通り向かい側に有料駐車場有
市営地下鉄 東西線 西18丁目駅 下車徒歩5分
中央バス・ジェイアールバス 道立近代美術館前 下車徒歩1分
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