「あほリズム」
(140)
東日本大震災がもたらした津波による東北沿岸の凄まじい傷跡を、
空襲によって焼け野原と化した戦後の原風景と重ね合わせて語られ
るが、ただ今度は自分達の手によって引き起こされたものだが、なる
ほど、そこでは原子力による放射能汚染の恐怖までもが再現されて
いる。
(141)
かつて、司馬遼太郎は、国家を敗戦へと導いたエリート官僚たち
(軍部)の愚かさを何度も訴えたが、それは将に「想定外」を想定しよ
うとしない今の官僚たちに見事に受け継がれている。
(142)
この国のエリートは冠位十二階の古(いにしえ)より「答え」を想定す
る能力には長けているが、「問題」を想定する能力を養ってこなかった。
(143)
司馬遼太郎は、こう言ってます。
「粛然とした自己認識、これだけが国家を運営する唯一の良心であ
り、唯一の精神なのです」(「昭和」という国家、第八章より)
(144)
「粛然とした自己認識」とは少なくとも自分自身を客観的に眺めるこ
とである。しかし、ヒエラルキッシュなリゴリズムが蔓延る組織で
は、責任から逃れようと自己保身ばかり気にして自己認識など生ま
れない。
(つづく)
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(140)
東日本大震災がもたらした津波による東北沿岸の凄まじい傷跡を、
空襲によって焼け野原と化した戦後の原風景と重ね合わせて語られ
るが、ただ今度は自分達の手によって引き起こされたものだが、なる
ほど、そこでは原子力による放射能汚染の恐怖までもが再現されて
いる。
(141)
かつて、司馬遼太郎は、国家を敗戦へと導いたエリート官僚たち
(軍部)の愚かさを何度も訴えたが、それは将に「想定外」を想定しよ
うとしない今の官僚たちに見事に受け継がれている。
(142)
この国のエリートは冠位十二階の古(いにしえ)より「答え」を想定す
る能力には長けているが、「問題」を想定する能力を養ってこなかった。
(143)
司馬遼太郎は、こう言ってます。
「粛然とした自己認識、これだけが国家を運営する唯一の良心であ
り、唯一の精神なのです」(「昭和」という国家、第八章より)
(144)
「粛然とした自己認識」とは少なくとも自分自身を客観的に眺めるこ
とである。しかし、ヒエラルキッシュなリゴリズムが蔓延る組織で
は、責任から逃れようと自己保身ばかり気にして自己認識など生ま
れない。
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