「あほリズム」(524)

2019-07-18 17:04:18 | アフォリズム(箴言)ではありません

          「あほリズム」

 

           (524)

 

 最近は政治家ばかりでなく誰もが「ものは言いよう」とばかり

に何でもないことを持って回った言い回しで事実を隠ぺいしたり

、或はことさら都合の良いように解釈したりと、その典型的な例

はわが大本営が「撤退」を「転進」と言い換えたことに尽きるが

、たとえば、いつもの朝を「新しい朝がきた」と言い換えれば、

なるほど「希望の朝だ」と勘違いしてしまうこともあるのだろう

が、ただ、何ひとつ変わらない現実を言葉の言い換えによって新

鮮な感情を与えることは、もちろん生活の中では目くじらを立て

ることではないかもしれないが、それほど好ましいことだとは思

わない。変わらぬ現実に耐え切れなくなって言葉がバブル化する

と事実を見失う。