「一難去らずにまた一難」
ー②ー
かつて今年の2月20日に以下のニュースが報じられました。
【上海=南部さやか】中国農業農村省は1日、湖南省邵陽市の養鶏
場で、鳥インフルエンザ(H5N1型)が発生したと発表した。ニワ
トリ4500羽が感染して死んだ。感染が広がらないよう、1万78
28羽を殺処分したという。湖南省は、新型コロナウイルスによる肺
炎患者が集中する湖北省に隣接している。
H5N1型は人にも感染することがあり、中国では、2005年に
初めて人への感染が確認された。世界保健機関(WHO)の1月20
日時点のまとめでは世界で455人が死亡している。
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いまや世界中は新型コロナウイルスのパンデミックに悪戦苦闘して
いますが、実は北半球は冬を迎えて鳥インフルエンザ(H5N1型)
の脅威にも襲われています。すでに西日本の各県の養鶏場では感染が
確認され数十万羽のニワトリが殺処分されています。そして、このウ
イルスの発生源もコロナウイルス同様中国が疑われています。
以下は厚生労働省関西空港検疫所のサイトから、https://www.forth.go.jp/keneki/kanku/index.html
鳥インフルエンザは、インフルエンザA型ウイルスによる家禽の感染症です。本来は、カモやガチョウなど水禽に症状なく感染していたものが、ニワトリなど家禽に感染が拡がったウイルスで、亜型により病原性が異なります。鳥インフルエンザ(H5N1)ウイルスはニワトリに対しては致死性が高く、高病原性鳥インフルエンザに分類されます。
これまで鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染はまれとされていましたが、1997年の香港で鳥インフルエンザ(H5N1)のヒト感染例が確認されて以降、現在までに東南アジアやエジプトを中心に断続的に患者の報告があります。
今後、ヒトからヒトへ効率的に感染する能力を獲得した新型ウイルスに変異(その際に新型インフルエンザウイルスに指定される)し、世界的流行(パンデミック)を引き起こす危険性があることから検疫感染症に指定され、検疫所では継続して警戒を実施しています。
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今朝、ニュースを観ていると、コロナ禍で流通システムが寸断さ
れ鶏肉が高騰していると言ってましたが、おそらく、鳥インフルエ
ンザの感染が蔓延すればそれどころではないでしょう。