「・・・」(2)のつづき

2021-04-04 14:02:52 | 「二元論」

            「・・・」

 

             (2)のつづき

 

 そこで、もう一度「人間とは何か?」に戻って考えてみようと

思いますが、そもそも時間を認識できるのは人間だけである。本

能に支配された動物たちは目の前の現実がすべてで人間のように

理性による過去の記憶も記憶から派生する未来も思い描けない。

そして理性を進化させた人間は目の前の現実から脱け出して「お

のれを『時間化』する」ことによって世界へと「超越」する。こ

うして「時間化」こそがわれわれを「存在とは何か?」を問う契

機をもたらし、たとえば、そこで神の存在が「了解」されれば、

世界は一気に宗教的世界観に支配されることになる。つまり「存

在とは何か?」の答えが「存在了解」であり、「存在了解」が世

界を作り変える。こうして「存在とは何か?」という形而上学的

疑問は人間が構築した「時間的地平」(テンポラリテ―ト)へ「企

投」されて「存在了解」がもたらされる。つまり、「存在とは何

か?」とは、人間が目の前の現実を脱け出して時間化することか

ら提起され、時間化された地平のもとに「企投」され「存在了解」

される。つまり、「存在」は人間が創り出した時間的な地平の下

で「了解」され・・・

    アカン!どうしても「時間」に続けられんので(つづく)


「・・・」(2)

2021-04-04 04:49:18 | 「二元論」

                     「・・・」


            (2)


 私は、「現存在(つまり人間)が『おのれを時間化する』」(木田

元「ハイデガーの思想」)ということまでは何とか理解できますが

、ところが、木田元はその後さらにこう言います、

「これまで述べてきたことからも、存在了解が時間性として生起

するということ、したがって存在はつねに暗黙のうちに特定の時

間的地平へ向けて企投され、そこから了解されるものであり、だ

からこそ、存在はつねにテンポラリテ―トな性格をもつという程

度のことは、すでにお分りであろう。となれば、存在一般の意味

についての問いはすでに答えが与えられたことにならないであろ

うか。つまり、存在の意味は時間である、という答えが。」(木田

元 [編著]「ハイデガー『存在と時間』の構築」)[岩波現代文庫]

なんと、「存在の意味は時間である」と言うのですが、さすがに

これはまったく理解できなかったし、実は今も良く分かっていな

い。「存在とは時間である」って「えっ?えっ?えっ?」である。