とにかく、「時間は存在しない」のつづき

2021-07-19 02:39:04 | 「二元論」

とにかく、「時間は存在しない」のつづき

 

アインシュタインもこう言ってます、

「わたしたちのように物理を信じている者にとって、過去と現在と

未来の違いはしつこく続く幻でしかありません」と。

 またカルロ・ロヴェッリも、彼は人間が知り得る限りの最小単位

の物質である量子の研究者ですが、「事物のミクロな状況を観察す

ると、過去と未来の違いは消えてしまう」と言い、そして「過去と

未来が違うのは、ひとえにこの世界を見ているわたしたち自身の視

界が曖昧だからである。」と言う。つまり、時間とはわれわれ人間

が勝手に創り出した概念であって、誕生以来無限に広がる宇宙空間

に絶対的な時間が流れているなどということはありえない。だとす

れば、ハイデガーの言う「存在とは時間である」という定義も、人

間の「時間性」の下で了解された《存在》が時間へと転換される、

ということになる。そもそも時間とはニュートンが唱えるように宇

宙空間に脈々と流れているものだという固定観念がわざわいして、

「存在とは時間である」がなかなか理解できなかったが、どうにか

時間化した人間の仲介によって転換されることが理解できた。つま

り、それは「人間にとっての存在とは時間である」ということなの

だ。

                (つづく)そのうち繋ぎます