「ダス・マン (Das Man)」
以下はウィキペディア「ダス・マン」より、なかなか分り易い
ので掲載しました。
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ダス・マン(Das Man)とは、ハイデガーによる哲学の概念であり、
「世人」とも訳される。人間というのは個としての死が必然である
ということを自覚せざるを得ない能力を持っており、主体的に生き
ることが運命付けられている存在であるにもかかわらず、このこと
を考えずに紛らわして過ごしている人間のことを言う。社会におい
て生きる人間というのは、他者とは道具的に出会うということが多
く、これは仕事中の他者と仕事相手として出会うということである
。ここでは他者は自らの便宜のためであり、自らも他者の便宜のた
めに道具的に存在しているということである。人々はこのような公
共的な世界での生活に埋没し、気晴らしを楽しみ、時間を潰しなが
ら生きているわけであるが、ハイデッガーはこのような生き方は本
来の人間らしくない生き方であり、これを頽落と表現し、このよう
な生き方をしている人々のことを「ダス・マン」と表現した。この
「ダス・マン」という言葉は、人間を非人間的に表現する言葉が名
詞化されているということであり、人間ならば誰であってもかまわ
ないという生き方が暗示されている。