いやぁ、、、、、
今回ばかりは、ホントに当惑しているのだ。
去年11月、京都での『夢二とともに』という美術展で、川西英という画家の『神戸百景』という画集を買った。
世間に疎いワタクシの事、美術の世界にはさらに疎いわけで、川西英という画家の名前はこの時に初めて知ったのだが、神戸は父親が生まれ育った町なので、この画集を眺めているとワタクシの幼い頃の記憶が心地よく刺激される。
といってもヨチヨチ歩きのワタクシ自身が神戸に居たのは、ほんの数年らしいが。
で、つながるのは先日の話。
神戸の美術館に併設の喫茶店でサンドイッチとコーヒーで昼食。
サンドイッチは造り置きではなくオーダーを受けてからの手造りらしく、少々の待ち時間が発生し、店内を物色していると、ゴーフルのパッケージが目に留まった。
川西英の神戸百景をイメージさせる画風で、どうやら川西英のご子息の作品を印刷しているパッケージらしい。
パッケージがお気に入り登録されたので、『神戸六景』と名づけられた、小さいゴーフルが入った6個入りパッケージのセットを買い求めた。
家に戻って包装紙を開けて、少々ガッカリ、、、、、、
6種類の違う風景のパッケージが入っているはずなのに、1種類、ポートタワーの絵柄のが重複している。
ということは、1種類足りないと言うことで。
どこをどう考えてもガッカリ感は収まらない。
考えられる対応策は4つ。
その1 買い求めた店舗に行って交換してもらう。
・・・・・・・だが、レシートは手元にあるものの、今すぐ神戸に行けるわけではないので、現実的ではない。
その2 居住地の近くでもこの会社の製品は扱われているはずだから、近くの店舗で交換してもらう。
・・・・・・・だが、どうやって事情を説明すればいいのか?
その3 今回は諦めて、次の機会に6個入りパッケージ、あるいは不足している1個のパッケージを買う事にする。
・・・・・・・だが、次の機会にたずねた店舗に、不足しているパッケージの商品の在庫が都合よくあるわけではない。
その4 きっぱりあきらめる。
とりあえず、会社のホムペから連絡しようと検索してみるが、楽天などの通販サイトばかりがヒットして、会社のサイトにたどり着けない。
ふと、パッケージの底を見ると、『お客様相談室』のフリーダイヤルが印刷されているのに気付いた。
いかにも重大な問題についてクレームをつけるわけではないので、『お客様相談室』に電話するのもどうかとは思ったのだが、ここまでくると考えられる対応策は2つ。
その1 お客様相談室に連絡して、重複のために不足となったパッケージだけをワタクシの居住地の近くの店舗で交換してもらえないか、(文字通り)相談してみる。
その2 きっぱりあきらめる。
おそらく、家電品の故障の相談以外に『お客様相談室』の類のセクションにクレーム電話を入れた経験が無い小心者のワタクシである。
震える指でフリーダイヤルをプッシュした。
応対してくれたのは男性で、オフィスの中なのだろう、周囲で仕事している気配が漏れ聞こえてきた。
丁寧に商品の状況を聞いたうえでパッケージの絵柄をひとつずつ確認してくれて、足りない物を発送してくれると言う事になった。
パッケージ6個入りで税込み¥2,520の商品なので、1個当たり¥420に過ぎないわけで、こちらとしてはわざわざ送料を発生させて発送してもらう事など全く期待していなかった。
なので、近くの店舗に在庫があれば重複している分と交換の手配をして欲しい、と伝えたのだが、「わざわざお客様においでにいただくわけにはまいりません。」とあくまでも穏やかな口調で発送のための確認手続きに移った。
購入時のレシートあるいはそのコピーを送れとの依頼も無く、何度も何度もお詫びの言葉を言われると、つまんないちっぽけな事で電話したこちらの立場がこそばゆくなりながら電話を切った。
翌日、さっそくクロネコ便で送られてきた包装を見ると、なんとなくデカい。
驚いたことに、包装の中には、不足していたパッケージ1個だけではなく、パッケージ6個入りの箱が丸ごと入っている。
当然のことながら、今度は間違いなく不足重複は無い。
不足していたパッケージ1個だけを交換して欲しくてフリーダイヤルしたわけだが、これでは全くの丸儲けではないだろうか?
ワタクシもついに、世間で噂されるクレーマーの仲間入りをしてしまったようで、後ろめたさがつきまとってしまう。
もう一度ネット検索して、会社のホムペの『お問い合わせ』というボタンからメール送信して、お客様相談室の担当者の方にお礼せずにはいかなかった。
というわけで、つくづく小心者がつくづく当惑しているのだ。