【 ユキとニナ 】
【2010年2月26日】 京都シネマ
1つめは、日仏の監督の共同作品。日本人の母親とフランス人の父雄を持つユキとそのフランス人の友だちのミナのふたりの少女の物語。ミナのフランス人の母親は既に離婚しており、ユキの日本人の母親も今まさに離婚の危機を迎えている。
ユキの母親はユキを連れて日本に帰りそこでの生活を希望しているが、ユキは同意しない。それを阻もうと友だちのミナと行動を起こすが・・・。
パリの日常生活を映す風景は美しく、惹かれるものがあり、時折画面に登場するパリの街角は、一度訪れと事のある者にとって懐かしくまた訪れたいあこがれの場所であることを思い起こしてくれる。
それと対照的な日本の田舎の風景も、また美しい。
しかし、子供の一生を左右する重大な事態に巻き込む、離婚という一大事に関しての具体的な描写がない。
確かに子供にとって、両親の離婚の原因など理解の範疇を越える出来事かもしれないが、どちらに問題があるかとかどんな種類の原因なのかを示さないと、その後の子供のとる行動の意味(あるいは無意味さ)は理解できないし、見る側にとって現実的な状況設定か理解できずリアルさに欠ける。
ずっと以前放映された「今朝の秋」というテレビドラマがあった。倍賞美津子の演じる母が離婚の瀬戸際に立ったとき、夫(杉浦直樹)が不治の病にかかる。その父親(笠知衆)が見舞う中、その間にわけいり看病に奔走する別れた妻すなわち夫の母親(杉村春子)と病気の夫の妻が鉢合わせする。
娘はこんな時、どうして自分の両親が離婚しないければいけないのか煩悶する。
「お父さんを愛してよ」
「お父さんを見捨てて良いの」
「家族しちゃえば、いいじゃん。」
そうにはならない事情を母親は簡単にそうにはならない事情を淡々と告白する。そこで、状況が簡単でないことを理解し、見るものは納得する。
それはいいとしても、後半は何とも理解しにくい。夢なら夢の中の出来事でいいのだが、中途半端だ。
結局、ふたりはどう理解?したのだろうか。
【 アバンチュールはパリで 】
2本目は、韓国映画。
大麻事件に絡んで逮捕を恐れた夫が妻を置いて、パリに逃亡するという設定。「アバンチュール」というタイトルとはちょっと違うような感じがしたが、まあここまでは悪くないと思った。
だいたいあの主人公。風采が上がらないのは良いにしても、絵の才のがあるかもどうかもわからないのに、どうして女の子が寄ってくるのだろう。
上の作品同様、パリの景色は楽しめる。それとあの海峡の街“ドゥービル”は映画『男と女』のふたりが出会った舞台だ。
でも、結局何が言いたいのかよくわからない映画だった。
「ユキとニナ」公式サイト
「アバンチュールはパリで」-公式サイト
【2010年2月26日】 京都シネマ
1つめは、日仏の監督の共同作品。日本人の母親とフランス人の父雄を持つユキとそのフランス人の友だちのミナのふたりの少女の物語。ミナのフランス人の母親は既に離婚しており、ユキの日本人の母親も今まさに離婚の危機を迎えている。
ユキの母親はユキを連れて日本に帰りそこでの生活を希望しているが、ユキは同意しない。それを阻もうと友だちのミナと行動を起こすが・・・。
パリの日常生活を映す風景は美しく、惹かれるものがあり、時折画面に登場するパリの街角は、一度訪れと事のある者にとって懐かしくまた訪れたいあこがれの場所であることを思い起こしてくれる。
それと対照的な日本の田舎の風景も、また美しい。
しかし、子供の一生を左右する重大な事態に巻き込む、離婚という一大事に関しての具体的な描写がない。
確かに子供にとって、両親の離婚の原因など理解の範疇を越える出来事かもしれないが、どちらに問題があるかとかどんな種類の原因なのかを示さないと、その後の子供のとる行動の意味(あるいは無意味さ)は理解できないし、見る側にとって現実的な状況設定か理解できずリアルさに欠ける。
ずっと以前放映された「今朝の秋」というテレビドラマがあった。倍賞美津子の演じる母が離婚の瀬戸際に立ったとき、夫(杉浦直樹)が不治の病にかかる。その父親(笠知衆)が見舞う中、その間にわけいり看病に奔走する別れた妻すなわち夫の母親(杉村春子)と病気の夫の妻が鉢合わせする。
娘はこんな時、どうして自分の両親が離婚しないければいけないのか煩悶する。
「お父さんを愛してよ」
「お父さんを見捨てて良いの」
「家族しちゃえば、いいじゃん。」
そうにはならない事情を母親は簡単にそうにはならない事情を淡々と告白する。そこで、状況が簡単でないことを理解し、見るものは納得する。
それはいいとしても、後半は何とも理解しにくい。夢なら夢の中の出来事でいいのだが、中途半端だ。
結局、ふたりはどう理解?したのだろうか。
【 アバンチュールはパリで 】
2本目は、韓国映画。
大麻事件に絡んで逮捕を恐れた夫が妻を置いて、パリに逃亡するという設定。「アバンチュール」というタイトルとはちょっと違うような感じがしたが、まあここまでは悪くないと思った。
だいたいあの主人公。風采が上がらないのは良いにしても、絵の才のがあるかもどうかもわからないのに、どうして女の子が寄ってくるのだろう。
上の作品同様、パリの景色は楽しめる。それとあの海峡の街“ドゥービル”は映画『男と女』のふたりが出会った舞台だ。
でも、結局何が言いたいのかよくわからない映画だった。
「ユキとニナ」公式サイト
「アバンチュールはパリで」-公式サイト