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最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

『海洋天堂』-北京バイオリンの脚本家と杜可風の美しい映像が織りなす、自閉症の子を持つ父親の愛情

2011-10-09 13:24:43 | 最近見た映画


       【 2011年10月8日 】  京都シネマ


自閉症の子供を持つ父親の親子愛の物語である。
監督は、『北京バイオリン』でチェン・カイコーと共同脚本を書いた女性監督で、撮影があのクリストファー・ドイル(杜可風)と知って、それに惹かれて見に行ったと言っていい。

 監督のシュエ・シャオルーの方は本作が初監督作品というから、よく知らないが、クリストファー・ドイルの方は、不思議な魅力のある人だ。
 撮影監督としての仕事よりも、夫婦でもう30回以上は見ている映画『ラブソング』での英会話学校の講師『ジェレミー先生』のほうで、《初対面》してからずっと親近感を感じている。後に『花様年華』、『HERO』や『ブエノス・アイレス』で撮影を担当していると知って、びっくりしたものだった。
 経歴を見ると、更に驚く。シドニーに生まれて、いろいろな職を経験し、『杜可風』という中国名まで持っている。人柄といい(ジェレミー先生役を通しての人柄しか知らないが)実に興味深い人だ。

 ちなみに音楽は久石譲が担当し、父親役は(私にはほとんど縁がなく未知の俳優だが)有名なアクション・スターというジェット・リーがあたっている。

 

    


                                                     


     ○      ○      ○

水族館で働く父子が海で互いにロープで結びつけ自殺を図るが、もともと泳ぎの上手な二人は死にきれないし、息子の方は事態を飲み込めていない。

父親は肝臓癌で余命わずかと宣告されている。自分の存命中に、息子に独力で生きていくすべを教えないといけないとあせるが、なかなかうまくいかない。


                          



          



 それでも、水族館の上司も周囲の仲間も、父子を見る眼は温かい。その辺が国情の違いというものだろうか。
 とはいえ、障害を持った人たちが住みにくい事情は中国でも変わりない。



                                     

 

 監督自身が、自閉症支援施設で14年間、ボランティア活動で得た視点が暖かく感じられる映画である。



      
    
         
           『海洋天堂』-オフィシャルサイト  

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