3月第2週の中学生国語クラスでは、映画化されたこちらの本をご紹介しました。
こちらは、第2次世界大戦が終わる少し前まで、実際に東京にあった小学校とそこに本当に通っていた女の子のことを書いたお話です。
トットちゃんという、その女の子は、現在もご活躍の黒柳徹子さん。
入学した小学校で、授業中に机のふたを100回くらい開けたり閉めたりしたり、教室の窓のところに立っていたり…
そんなこんなで小学1年生で、小学校を退学になってしまったトットちゃん。彼女が通い始めた2つ目の小学校は、電車の車両が教室になっている、「トモエ学園」という学校でした。
1年生は、全員で9人。
愛にあふれた大人たちに見守られ、自由なトモエ学園でトットちゃんは友達と一緒に色々な体験をしていきます。
トモエ学園の生徒たちは、個性派ぞろい。
実験ばかりしている泰ちゃん、小児まひの泰明ちゃん、身長がうんと低い高橋くん…みんな色々な個性を持っていますが、トモエ学園ではそれぞれの良さをうまく生かして、子供たちが自信を持てるように育てていきます。
トモエ学園を作られた小林宗作先生の教育方針は、
「どんな子も、生まれたときにはいい性質を持っている。それが大きくなる間に、いろいろなまわりの環境とか大人たちの影響で、スポイルされてしまう。だから、早くこの『いい性質』を見つけて、それをのばしていき、個性のある人間にしていこう」というものです。
私も息子二人を育てましたが、この考えには大賛成です。
同じ両親から生まれた二人の息子たちですが、才能の方向性は全く違います。親の得意分野とも全然違うのが面白いところです。
お子さんは、一人一人「才能の種」とでもいうべきものを持っていると思っています。周りに言われなくても勝手にやり始めて没頭していることや、少しの練習であっという間に上達していくもの、驚くほどの優しさやコミュニケーション能力など、何かあるのではないでしょうか。
私どもは塾の先生として学校の勉強という狭い範囲でのお手伝いしかできませんが、お子さまをよく観察して「才能の種」を見つけ、そこを伸ばしていくのが、子育ての醍醐味ではないかと思います。
さて、「窓ぎわのトットちゃん」の話に戻りますが…
実はこちらの本は、小学生だった私の愛読書でした。
お話の中にシェパードのロッキーが登場しますが、私の実家でもシェパードを飼っていて、ロッキーと名付けていました。シェパードなので身体は大きいですが、賢く優しくて、少し気の弱い犬だったことを思い出します。
今読み返すと、小学生だった頃には気づかなかった、大人の深い愛情や教育に対する思いが伝わってきます。時間をおいて再読すると、新たな発見がたくさんありますね!
多様性が叫ばれるようになった昨今、そして、戦争の影が忍び寄ってくる様子…。今こそ、多くの人たちに改めてこちらの本を読んでいただきたいと思います。
塾にも置いてありますので、ご興味のある方はぜひ!
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