体温調節機能障害から熱をきたす機序もあります。
この薬剤には、甲状腺ホルモン、抗コリン薬、交感神経刺激薬などがあります。
投与部位における局所反応をおこすことから熱をきたす機序もあります。
この薬剤としては、ブレオマイシン、アンホテリションBなどがあります。
薬剤の作用に伴う副次的反応と . . . 本文を読む
基本的には、ほぼすべての薬剤で薬剤熱を起こしうると考えるべきです。
しかしながら、薬剤熱を起こすことの多い薬剤というのはあります。
そのリストを表にまとめました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
サイアザイド系利尿薬
ペニシリン系抗菌薬
セフェム系抗菌薬 . . . 本文を読む
薬剤を中止した後に解熱することが薬剤熱の診断根拠です。
一般的には、薬剤中止後48~72時間以内に解熱することが薬剤熱の根拠とされています。
ただし、半減期が長い薬剤の場合には、数日後にやっと解熱する場合もあります。
筆者は、フェノバルビタール(成人で半減期約130時間)による薬剤熱で投与中止7日後にやっと解熱をみた . . . 本文を読む
前回の続きです。
いろいろありますね。
嫌気性菌にスペクトラムのある抗菌薬の一覧
ペニシリン・βラクタマーゼ阻害薬合剤:アンピシリン・スルバクタム,ピペラシリン・タゾバクタム
2世代セファマイシン系:セフメタゾール
カルバペネム系:イミペネム,メロペネム
リ . . . 本文を読む
グラム陽性菌にスペクトラムのあるもの(このうちさらにMSSAやMRSAカバーするかなどにも注意)
ペニシリン系:ペニシリンG,アンピシリン,アンピシリン・スルバクタム
セフェム系:第1世代セフェム(セファゾリン)
グリコペプチド系:バンコマイシン
サルファ剤系:ST合剤
テトラサイクリン系:ミノサイクリン
リンコマイシ . . . 本文を読む
(症例)皮膚の蜂窩織炎(MSSAなどのグラム陽性菌による感染を考慮)に対してセファゾリンによる治療中に原因不明の発熱があり、セファゾリンによる薬剤熱を疑いました。
抗菌薬をセフェム系のセファゾリンから、後記の「グラム陽性菌にスペクトラムのある抗菌薬」のうちMSSAに抗菌活性の強い、リンコマイシン系のクリンダマイシンに変更しました。
セファゾリン中止後 . . . 本文を読む
正解:「薬剤熱」
考察:高熱の割に比較的元気で、比較的徐脈があります。
また、感染症の症候に乏しいです。
まず「薬剤熱」の可能性を考えます。
実際にこの患者では、カルバマゼピン中止2日後より解熱軽快しました。
薬剤熱を疑った場合には、中止可能な薬剤をまずは中止することが原則です。
抗菌薬療法を施行中 . . . 本文を読む
今回はケースの診断を考えてみましょう。
~~~ケース~~~~~~~~~~~~
55歳男性
主訴:10日前からの発熱
現病歴:3週間前にめまい感が数分間あり、近医の脳神経クリニックを受診。
脳MRI検査にて、陳旧性の脳梗塞があるとのことで、そこが原因となって「けいれん」が誘発されたのではないかとの判断で、カルバ . . . 本文を読む
他の検査所見では、肝酵素の上昇がしばしば認められます。
肝不全に移行するケースもあり、肝機能障害を認めた場合には、PTやヘパプラスチンテストなどの検査を行って肝機能をモニタリングしておく。
確定診断のために肝生検が必要となる場合があります。
薬剤性間質性腎炎や薬剤性肺臓炎などを合併 . . . 本文を読む