ルクノス ~ともし火~

日本聖公会 北関東教区 宇都宮聖ヨハネ教会のブログです。

復活節 第5主日

2006年05月14日 | ショートメッセージ
本日の聖書箇所(ヨハネによる福音書 14:15-21)で
聖霊は弁護者だと言われています。
弁護者はギリシャ語では『パラクレート』といい、
元来は法廷での弁護人を表す言葉であったとされています。
そして、16節には『父は別の弁護者を遣わして』と書かれています。
『別の弁護者』という言い方をしていますから、
イエス様ご自身も、ひとりの弁護者であるような表現となっています。
すなわち、イエス様は弟子たちにとって、まさに弁護者であったのです。

福音書を読み続けて来ると気が付くように、
弟子たちは何か困った事がある度に、イエス様に助けを求めています。
そのようにイエス様を頼りきって、弟子たちにイエス様は、
『わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない。』(18節)と
言われました。
『みなしごにはしない』ではなく、
『しておかない』といわれたことに注目してみたいと思います。
つまり、弟子たちが一旦はみなしごのような状態になるということを言いながら、
そのままにはしておかないといっておられます。
実際、イエス様は二度弟子たちの前から去って行かれました。
それは、十字架の死と昇天の時です。
昇天の時には、去られる前に、弟子たちに
『あなたながたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。』
〈使途言行録1:8〉と言われています。

また、本日の箇所には
『弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、
あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことを
ことごとく思い起こさせてくださる。』
〈ヨハネによる福音書 14:26〉と言っておられます。

そのような、悲しみの時、まるでみなしごのようにされたかのような時に、
神様は聖霊を遣わして私達を導き護ってくださるのです。

執事 マタイ金山昭夫 《2006.5.14週報より》