日本海軍の開発した高角砲。通称8センチ高角砲。55,000t級軽巡に搭載されていた旧式高角砲。
艦艇以外には、海軍陸戦隊や南方根拠地隊の防衛用として使用された。
元は「四〇口径四一式八糎平射砲」を75度まで仰角を増した三吋大仰角砲(3インチだいぎょうかくほう)として1916年(大正5年)2月に正式化されたもの。その後四〇口径八糎高角砲と改称し、更に1922年(大正11年)3月に四〇口径三年式八糎高角砲と改称された。
操作は人力で行い、閉鎖機は斜鎖式尾栓だった。
大正期の代表的高角砲として5500トン型軽巡洋艦や扶桑型戦艦、伊勢型戦艦、空母鳳翔などに搭載された。昭和期に入り徐々に他の対空兵装に置き換わっていき、太平洋戦争時には旧式砲となっていた。しかし砲艦などの小艦艇や特設艦船などにはまだ搭載されていた。また南方各地の防空砲としても使用されている。
口径 7.62mm
砲身長 3m(40口径)
最大俯仰角 -5~+75°
方向射界
全重量 2.6t
弾丸重量 6kg
初速 670m/sec
最大射距離
最大射角 約7,000m
動力 人力
発射速度 13発/分
搭載艦船
戦艦:扶桑型 - 伊勢型
航空母艦:鳳翔
重巡洋艦:古鷹型
軽巡洋艦:天龍型 - 球磨型 - 長良型 - 川内型
防護巡洋艦:筑摩型
水上機母艦:若宮 - 能登呂 - 神威
潜水母艦:迅鯨型
敷設艦:厳島 - 若鷹
砲艦:嵯峨 - 安宅 - 鳥羽 - 勢多型
駆潜艇:第13号型
敷設特務艇:第1号型
電纜敷設艇:初島型
給油艦:隠戸型
など
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